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#0.5 偶像の偽君主

1 :名も無き冒険者:2015/02/04(水) 12:32:04 ID:zMESljzo0
偶像の偽君主について語るスレ

22 :名も無き冒険者:2015/02/06(金) 05:08:24 ID:jPLzvjnE0
002が馬小屋の藁の中から起き上がれないでいる。
メンスの出血が激しいようだ。血のついた藁を焼き、彼女を簡易寝台に運ぶ。
002を休ませ、007を隊に入れる。
今日は泉周辺でモンスター情報集めをすることにしよう。
コボルト、アナコンダを撃破。
続いて正体不明の存在×4が出現。こいつらはポルターガイストだな…。
003〜006にメリト詠唱を指示。
私はマツを唱える。カティノは通らないだろう。007は待機だ。
4人のメリトが火を噴く。敵を殲滅、のはずであった。
だが、奴らには炎耐性があるようだ。一体だけ生き残っている。
炎耐性は今の我々には厄介だ。次ターン、残った一体を焼き払う。
オークもたしか炎耐性だったはず。他にいなければいいのだが。

23 :名も無き冒険者:2015/02/06(金) 05:09:36 ID:jPLzvjnE0
泉でこまめに回復しながら、我々は戦い続けた。
そして、奴らに遭遇した。
我パーティーを半壊に追い込んだ敵だ。
奇妙な植物×4大きな蛇×2。やや数は少ない。これは好機だ。
003〜006にメリト詠唱を指示。狙うは奇妙な植物。
007は蛇にカティノ。私はバディオスで蛇をやる。
戦闘開始。メリトの炎が植物を焼き払う。
おおっ!効いている。奇妙な植物は炎が弱点のようだ。
だが、魔法耐性があるらしく、炎を無効化している奴もいる。
植物ごときが生意気な。
だが、魔法で作られた生物には魔法耐性があることは多い。
この後、そのことを嫌というほど思い知らされることになった。

24 :名も無き冒険者:2015/02/06(金) 13:21:30 ID:3ivyYtcE0
なんか乙女の恥じらいも無さそうな文章が堂々とw
001さんアクが強くて好きだ

25 :名も無き冒険者:2015/02/06(金) 22:16:25 ID:AL/B2iuM0
>PPMMMMという極端なパーティー構成は先発隊の死から学んだ教訓だという。

本シナリオは初期在庫の武器が素手より弱い反面、
宝箱の方は1Fからいい物(最低・最大攻撃回数+2とか)が出るから、
戦士や盗賊が不要というわけでもなかったりする
というか宝箱開けないと弱点付き防具を使い続ける羽目になる

ただ敵の高HPを考えると、ノーリセ&一発作成で戦士・盗賊を育てる場合、
先に範囲魔法覚えた魔法使いに引率してもらわないと厳しそうだが……

26 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:03:51 ID:WBWF2swM0
アナコンダの足を止めることには成功したが、植物を殲滅することはできなかった。
20近くのダメージを与えているはずなのに…。
いったいどれほどのHPがあるのだ?(*HP29−32でした。ガクブルです…)
我々の被害は005が3ダメージ、003が5ダメージ。
植物の名前が分かった。やはりクローリングケルプか…。
次ターン、007に待機させ、同じ攻撃を繰り返す。
クッ、ワカメどもが魔法をほとんど無効化している。だが、2体倒れてくれた。
魔法耐性が相当高いのか?メリト4連射を2ターンもしのぐとは!(*P・M魔法耐性70%でした。)
003が生き残ったワカメから攻撃を受ける。7ダメージ。これはまずい…。
3ターン目。私は003を回復。もうゴリ押ししかない。
アナコンダに狙いを変え、メリト集中砲火。007は待機。
アナコンダは沈んだ。我々の被害はない。

27 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:05:42 ID:WBWF2swM0
残るはコンブ野郎2体。メリトで焼き払おう。私は長期戦を覚悟し、マツを詠唱。
戦闘開始。メリトが通らない。やはりコンブは2体とも生きている。
もしも自然回復の能力までもっていたら…。
だがここは、ここは押し切るしかない。
メリトが切れたのでハリトに変え、集中砲火。私はマツ。
一体が死んだ。
私はマツが切れたので、ハリト×4に合わせて殴りかかる。
死んだ、死んだ、死んだぞ!
本当に死んだか確かめようと、気味の悪い触手を足で踏みつけてみる。
ブシュッと音を立てて、触手は水を噴き出した。コンブの体液だ。
いくら踏んでも反応は無い。だが、全く勝った気がしないのはなぜだ?
(*この戦闘での獲得経験値、一人あたり86EXP。ワカメ?コンブ?のEXPはやはり5でした。)

28 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:07:05 ID:WBWF2swM0
このあとハイウェイマン×5バンディット×4みすぼらしい男×2を楽々撃破。
かなり戦闘が安定してきた。
ここで町に帰還し、馬小屋に泊る。私と003〜006はレベル4に。
007はレベル3まで上がった。
体調の戻った002を007と交代させてパーティーに加え迷宮へ。
泉周辺で高速回転例の如し。
バンシー一体は私と002のバディオス連撃2ターンで安定してきた。
美味しい敵はコボルトの大集団だ。(*3グループ出現すると一人あたり1000EXP得られます)
コボルトには炎耐性は無い。メリト×3で1グループを安定して殲滅できる。
つまり3グループなら、メリト9発で殲滅できるわけだ。
だから魔法使いはパーティーに少なくとも2・3人欲しい。
だがこれはあくまで泉周辺で稼ぐ際の話だ。これから先、どのようなパーティー構成にすべきか…。

29 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:07:40 ID:WBWF2swM0
このあとハイウェイマン×5バンディット×4みすぼらしい男×2を楽々撃破。
かなり戦闘が安定してきた。
ここで町に帰還し、馬小屋に泊る。私と003〜006はレベル4に。
007はレベル3まで上がった。
体調の戻った002を007と交代させてパーティーに加え迷宮へ。
泉周辺で高速回転例の如し。
バンシー一体は私と002のバディオス連撃2ターンで安定してきた。
美味しい敵はコボルトの大集団だ。(*3グループ出現すると一人あたり1000EXP得られます)
コボルトには炎耐性は無い。メリト×3で1グループを安定して殲滅できる。
つまり3グループなら、メリト9発で殲滅できるわけだ。
だから魔法使いはパーティーに少なくとも2・3人欲しい。
だがこれはあくまで泉周辺で稼ぐ際の話だ。これから先、どのようなパーティー構成にすべきか…。

30 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:09:23 ID:WBWF2swM0
町に戻り馬小屋に泊る。我々は新たな戦闘レベルに達した。
001LV5HP35力8知15信17生16素16運8僧呪LV3までコンプリート!
002LV4HP23力7知12信17生12素10運8僧呪LV2までコンプリート
003LV5HP21力9知17信7 生9素13運12魔呪LV3までコルツのみ未習得
004LV5HP18力10知16信12生11素14運9魔呪LV3までコルツのみ未習得
005LV5HP32力14知14信11生16素15運6魔呪LV3はカンティオス・マモーリス習得(脳筋!)
006LV5HP21力6知16信7生9素14運16魔呪LV3はカンティオス・コルツのみ未習得
ううむ。005がマハリト・モリトを覚えそこなった。だが他の4人はしっかり覚えてくれた。
005は魔法攻撃力では劣るが、前衛の肉壁としての役割は果たしてくれそうだ。
私は順調に魔法を習得した。フフフ。こうでなくてはな!
さて、そろそろ補充兵が到着してもいい頃なのだが。
いったい本隊は何をしているのか…。

31 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:11:31 ID:WBWF2swM0
我々がこの町に来てふた月が経った。待てど暮らせど補充兵は来ない。
1階を本格的に探索するためには、盗賊や戦士を育てなくてはならない。
1階探索では魔力の消耗を気にせず戦う泉周辺とは戦術を変えねばならない。
戦士の装備を揃えるには、チェストを開ける必要がある。商店には棍棒しかない。
ランダムエンカウントでは装備品は手に入らない。
チェストを安全に開けるには盗賊の技術が必要だ。
差し当たってはチェストの解錠だ。まずは盗賊が欲しい。
それなのに…本隊は何をしている?
006を盗賊に転職させるという手もある。しかし、ここで転職させるのは早いかもしれない。
いや、根本的にはセカンドパーティーが必要なのだ。
我々が1階の危険地帯に入る十分条件として、我々の屍を拾うものが必要だ。
どうしても補充兵が要る。クソッ。本隊に直接掛け合ってやる。

32 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 01:12:40 ID:WBWF2swM0
隊長は隊を離れて本隊に陳情に行かれました。
隊長は彼女がいない間、私に隊を率いるように命令なさいました。
私などに皆さんを指揮することができるのでしょうか…。不安です。
私と005さん、007さんが前衛、003さん、004さん、006さんが後衛。
この編成で入口周辺の地図を作製すること。
これが隊長の指示した私たちの仕事です。
危険を感じたら逃げる。あやしいモノには手を出さない。この2つを厳命されました。
できるだけ広範囲の地図を作って今後の探索に少しでも役に立てば…。
ともかく皆さんとともに不死院へ向かいましょう。
不死院の入り口に立つと、いつも以上に不安を感じます。
私が、私がしっかりしないと!

33 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:21:31 ID:WBWF2swM0
入口周辺から探索を開始します。鍵のかかった扉が多いです。
鉛の鍵を持って来た方が良かったかしら…。
方形の部屋に入ると敵が襲いかかって来ました。
見慣れた敵だったので楽勝でした。
敵はチェストを持っていたようです。私がカルフォで透視します。罠はないようです。
チェストの中身は槍でした。鑑定は町に帰ってからにしましょう。
入口から北に行った扉の先に昇降機が二つありました。鍵がかかっていて昇降機は使えないようです。
昇降機の部屋からすぐ東の部屋に入りました。
モンスターがいましたが、我々の敵ではありません。
チェストからローブを手に入れました。
やはり隊長の読み通り、装備品はチェストを開けなければならないようです。
部屋には木箱があり、梯子があれば通気口を通れるようです。

34 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:22:36 ID:WBWF2swM0
そういえば商店に梯子がありました。次回の探索には持っていきましょう。
そこから東にある資材置き場に入りました。人間の男性がいました。
酔っぱらっているようで、何を言っているのかよく理解できません。
そこから南に行ったところに水たまりができていました。
植物のつるが金属製の扉にまきついています。
嫌な予感がします。ここは後回しにしましょう。
方形の部屋に連続して入りました。
モンスターがそれぞれの部屋にいて襲ってきました。
泉の周辺で戦っていた時には見なかった敵が現れるようになりました。
モンスターにも住み分けがるのでしょうか?
カルフォで安全な罠のときのみチェストを解錠しました。
石弓の矢は005さんに開けてもらいました。頑丈なドワーフってス・テ・キ!

35 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:23:38 ID:WBWF2swM0
いったん街に帰還して戦利品を鑑定しました。
うーん。どれもこれも要らない物ばかりね。槍は残念な性能でした。
さて、気を取り直して探索よ。やっぱりチェストを開けるのは楽しいわ。
モンスターのいそうな部屋に入ってみます。
いるいる!
軽く蹴散らしたあと、チェストにカルフォをかけます。
毒針ですね。うーん。あけましょ!
プスッ!
ほら、上手くよけれた。毒針だって分かっているんだから、避けられるわよ。
うん?これは何?
突然、周囲の様子が分かるようになったわ。
このチェストに入っていたアイテムに魔法の力が込められているのね。

36 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:25:15 ID:WBWF2swM0
すぐに007さんに鑑定を頼みました。
ラージウッドシールドに周囲のマップを表示する魔法が込められているんですって!
なぜ盾に?うーん。
まっ、これで地図を作るのが楽になるのは間違いないわ。それだけ分かれば十分よ。
でもね、聞いて、聞いてください!次の部屋でもっとおどろく装備を見つけたの。
見た目はただのチュニックなの。だけど周囲のマップ表示の魔力が込められているの。
それだけじゃないのよ。デュマピックを唱えると、詳細なマップが映像化されるようになったの。
すごいでしょ。これで地図はもうできたようなものね。
隊長はきっとビックリするわ!うふふ。
そうだわ!ねっ、ねっ、聞いて!
梯子を使って通気口の向うに行ったのよ。
何があったと思います?うふふ。若い男性がいたの。それに天使の像も。

37 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:26:47 ID:WBWF2swM0
彼、とても紳士的な人のようだったけど、何を言っているのかよく分からなかったわ。
私が理解できなかったわけじゃないのよ。他の隊員さんもそう言ってるんだから。
それに、意味ありげな詩があったわね。よく分からなかったけど。
隊長なら読解できるかもしれないわ。うん、きっとできるわ。
この区画にも鍵のかかった扉があったわ。ほんと鍵だらけ。
あっ、一応鉛の鍵は持って行って合うかどうか試したわ。
でも全然ダメ。いったいこの鍵役に立つのかしら?
そうだわ。気になることと言えば、天井に通気口のような穴があいている場所があることね。
でもその場所に梯子をかけても何もないの。うーん。
あっ、それにこのフロアーはやっぱり特定の場所では遭遇する敵が変化しているんじゃないかしら。
異国の服装をした人たちがよく出現するポイントがあるわ。
気のせいかもしれないけど、いったいどういうことかしら。うーん。

38 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:28:04 ID:WBWF2swM0
そういえば、懺悔室とかかれた小部屋を見つけたの。
留まりますか?だって。何かしら。懺悔していると、上から、頭にあたると良い音のする
金属製の何かが落ちてくるのかしら!?かしら!?
そういえば植物のツルの巻きついた金属の扉。
あの先には何があるのかしら!?そっちの方が気になるわね。
急いで懺悔室を出て、その場所に向かいましょう。
ヒルのいる水たまりを通って扉を開ける。その先はさらに狭い通路になっている。
でもすぐ行止り。何かしら?何かいるわ!
なーんてね。分かっているの。植物で、ツルといえばあいつよ!
やっつけてやるんだから!
というわけで、モリト4連射×2ターンで撃破しましたー。
植物が何か持っていたようね。鍵よ、鍵だわ!

39 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:29:06 ID:WBWF2swM0
早速007さんに鑑定依頼ね。
なになに…「1F 錆びた鉄鍵(西)」?
変な名前の鍵ね。
西にある扉が開くのかしら!?
すぐに私たちは鍵のある扉にアタックして回ったのよ。
でも全然ダメ。うーん。
ふう。気を取り直して、戦闘レベルを上げましょうか…。
この後の戦闘でファントムという強敵に遭遇したの。(HP23−56 P・M耐性20%)
かなりタフな戦いだったわ。
私も皆さんももうすぐ戦闘の手ごたえがつかめそうなのよね。
泉で回復してもう少し戦いましょう。
もう30種以上の敵を倒しているのに、まだまだこのフロアーには未知の敵がいそうだわ。

40 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:30:03 ID:WBWF2swM0
ああ…どうしたらいいの…。
こんなことになるなんて…。
007さんが寺院での蘇生に失敗して、灰化してしまった…。
私がいけなかったのよ。ポルターガイストとファントムの集団には十分注意しないといけなかった…。
ファントムはタフなうえに魔法抵抗をもつ強敵だって分かっていたのに…。
隊長、どうしたら…。
そうよ、こんなとき、あの秘薬が使えれば…。
でも、今は寺院の僧侶様にお頼みするしかないわ。
ああ、007さん、どうか、どうか戻ってきて!
ささやき えいしょう いのり ねんじろ
………007は生き返った!
よ、よかった!お帰り、007さん!よかった、よかった!

41 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:31:07 ID:WBWF2swM0
今日は休日。みんなで馬小屋に泊ってレベルアップ。
002LV5HP29力8知13信17生12素10運9 僧呪LV3バマツ・ディアルのみ未習得
003LV6HP25力9知17信7 生9 素13運12魔呪LV3コルツのみ未習得
004LV6HP21力10知16信13生11素14運9魔呪LV3コルツのみ未習得
005LV6HP33力15知15信11生17素15運6魔呪LV3ディアフィック・マハリトのみ未習得
006LV6HP24力6 知16信8生10素14運16魔呪LV3コルツ・カンティオスのみ未習得
007LV6HP28力9 知12信11生10素12運7魔呪LV1all僧呪LV1ディオス・ミルワ・ポーフィック習得
夜は酒場で007さんの帰還祝いがありました。
その席で私は普段から温めていた考えをみなさんに提案しました。
私たちで、自分たちに名前をつけませんか、と。
みなさん戸惑っていました。
私は熱心に話しました。うまく話せなかったけれど。

42 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:32:17 ID:WBWF2swM0
「じゃあ、どんな名前にするんだい?もう考えてあるのかい?」
「ええ、もちろんよ。暇さえあれば、そのことばかり考えていたの。」
「はははっ。じゃあ、君の名前から発表してくれよ。」
「いいわ。私はデュオナ。」
「デュオナ?どういう意味?」
「2番目という意味よ。」
「じゃあ、僕は?」
「あなたはトロア。3番目という意味よ。」
「へえ、トロアか。良い響きだね。」
「あなたはカトル。4番目ね。そしてウーフェイ。5番目よ。」
「カトルにウーフェイ。うん、いいじゃないか。それで、それで?」
「あなたはジュノー。6に関する女神の名前よ。」

43 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:34:24 ID:WBWF2swM0
「へえー。002は物知りね…。」
「あっ、ごめん…。デュ、デュオナだっけ?」
「うん、そう。デュオナよ。」
「私はなんだろう。楽しみだな。」
「うふふ。あなたはカンテイよ。」
「へえ。どういう意味?」
「鑑定する人って意味よ。」
「えっ!そんな。ウソだろ!私だけそんな変な名前じゃ嫌だよ。」
「ごめんなさい。冗談よ。うふふ。あなたはセブン。」
「セブン!?」
「7を意味する、星の国から来た勇者の名前よ。私が一番好きな勇者の名前。」
「勇者セブンか…。かっこいい名前だなぁ。ふふふ。」

44 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:36:28 ID:WBWF2swM0
「そ、それで…。隊長にも?」
「そうだ、隊長がいた…。誰が隊長に言うんだい?」
「ふうむ…。猫の首に、誰が鈴をつけるのか…。」
「…それはあとで考えよう。隊長にも名前を考えてあるんだろう?」
「ええ、もちろんよ。」
「何だろう…。一番を意味する名前…。」
「それはね……」
「私に名前などいらない!」
アルトのよく通る声が酒場に響いた。
みな一斉にその声の方を振り向く。
隊長!!隊長の後ろには兵士らしき者たちが整列している。
「茶番は終わりだ。今から作戦会議を始める。テーブルの上を片付けろ!」

45 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 02:53:20 ID:WBWF2swM0
新たに補充された隊員を紹介しておこう。
008人間男戦士 BP38 ALL14(*一発作成です。本当です。本当なんです…。)
009人間女戦士 BP9 力12知8 信5 生12素10運9
010ドワ男僧侶 BP6 力11知7 信11生12素8 運6
011エル男魔使 BP8 力6 知12信10生9 素12運6
012人間女盗賊 BP9 力8 知8 信5 生9 素13運13
皆優秀な兵士だが、なかでも008の能力は群を抜いている。
順調に育てば相当の戦力になってくれるだろうし、上手くいけば伝説の職業、ニンジャにもなれるのでは…。
本隊は私の希望通りの兵士を送ってくれた。彼らはすでにこちらに向かっていたのだ。
途中で運良く出会わなければ、行き違いになるところだった。
彼らが言付かった本部からの伝言では、秘薬の分析は進んでいないとのこと。
また、探索目標を次のステージへと移行させるようにとのことだ。

46 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 03:08:01 ID:WBWF2swM0
いよいよ迷宮の本格的な探索に乗り出すのだ。
002に命じていた地図の作製は上手くいったようだ。
クローリングケルプと戦って鍵を手に入れたのは私の命令を無視する行為だが、叱るのはやめておこう。
彼女には勝算あっての行動だったのだから。
それに装備品をずいぶん手に入れてくれた。
このロングソードとショートソード、ダガーは2人の戦士に渡そう。
ダガーは良い性能だ。二刀流に慣れた者なら剣と楯で戦うよりずっといい。(*ダガー:最大攻撃回数+1素早+4)
早速新兵に装備品を買い与え、武器を渡す。
まずは彼らを鍛えなければならない。だが、それほど時間はかかるまい。
我々はもう、この迷宮での戦い方を知っているのだから。
私と003、005を前衛にして、008、011、012を連れて不死院へ入る。
地図をもとに、玄室を回り、戦闘レベル上げと、アイテム漁りをする。

47 :16:2015/02/07(土) 03:16:07 ID:XbwiZFog0
プレイ日記を書いている方は、キャラの描写は嫌なのかな……。
なんて思い、残念な気持ちだったけど、
急に書き手が変わったんじゃないかと疑ってしまう程、キャラの描写が増えて笑ったw
「デュオナ」良いキャラだ、無事に最後まで生き残ってくれる事を祈ろう!(死亡フラグ)

自分は凄く嬉しいけど、キャラの描写が嫌な人もいるだろうからバランス良くw
まあ、「初めからコメントの影響なんて受けてないよ」って言うならガンガンやってくれ!
続き楽しみにしてる。

48 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 03:29:44 ID:WBWF2swM0
町に帰還後、今度は002と004、006を前衛に、009、010、012を連れて迷宮に向かわせた。
012は優先して戦闘に加わらせることにしている。チェストの解錠に早く慣れてもらわねば困るからだ。
町に残った我々は今後の探索の計画を立てる。ふふふ。新兵たちのレベルアップが待ち遠しい。
こうして交互に出撃を繰り返し、新兵たちの初期訓練を終えた。私と002も戦闘経験を深め、レベルアップした。
Num LV HP 力 知 信 生 素 運 呪
001 6  57 8 161716179 僧LV3までall
002 6  34 9 1418131110僧LV3ラツマピック・ディアルコ・ロミルワ・フィスノイト
008 3  23 141416141514
009 3  30 139 7 141110
010 3  17 127 13129 7 僧LV2カツ・カンディ・マツ
011 3  11 8 12119 146 魔LV1デュマピック・カティノ・ボラツLV2デスト・モーリス
012 4  19 9 9 6 101314

49 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 04:07:24 ID:WBWF2swM0
(↑メモ帳で書いたのを添付しているのですが、ずれてしまいました。以前の表記に戻します。)
さて、今日はいよいよ1階の未進入地点への探索を行う。
まずは懺悔室だ。
懺悔室は二部屋ある。そのうちいわくありげなメッセージが残されているのは南の部屋だ。
部屋に入り、そのまま留まる。いったい何が起きるのだろう。
我々は黙って周囲の変化に気を配った。
すると、か細く聴きとりづらいが、シクシクという、すすり泣く声が聞えてくる…。
松明を掲げ、その声のする方を照らしてみると、暗い部屋の隅に何者かがうずくまっているのが見える。
女のようだ。長い髪をなびかせ、緑の衣に灰色のマントをまとい、泣き腫らした赤い眼をしている。
肌の色は透き通るほどに白い。バンシーだ…。
この迷宮のバンシーは、凄まじい泣き声と共に、人の生命エネルギーを吸い取る凶悪なモンスターではなく、
民話の中で語られるような、人の死を予言するために現れるという、不吉だが静かな妖精でしかない。

50 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 04:39:06 ID:WBWF2swM0
我々の初期戦略は、このバンシーが貧弱であることを元に立案されていた。
この静かなるバンシーをいったい何体倒したのだろうか…。
そもそも、不死院とよばれるこの迷宮の1階に、なぜ彼女たちはいるのだろう…。
何かを伝えるために?
民話の通りであれば、それは不吉な死の予言である。
バンシーの赤い眼は私を見つめている。
懺悔室と呼ばれる部屋で、我々が狙って倒し続けてきたモンスターと出会うとは…。
私にそのことを悔いよということか!?
私は手にした三節棍をぐっと握りしめ、振りかぶり、バンシーに襲いかかった。
大声を上げ、何かをふっきるように、バンシーの赤い眼めがけて棍を打ちつける。
バンシーは絶叫を上げ、その場に倒れ伏した。
隊員があわてて魔法を詠唱している。私も止めのバディオスを詠唱する。これで、いいのだ。

51 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 04:59:56 ID:WBWF2swM0
次はカバだ。
私と002、003〜006の魔法使いで挑む。負ける気はしない。
例の泉周辺にある水辺に近づくと、情報通りカバの群れが襲いかかって来た。
マハリトの3連唱と、念のため003にモリトを撃っておかせる。
我々はバマツで防御を固める。
006のマハリトがカバどもを焼き払う。炎が弱点だったようだ。敵は慌てふためいている。
それでもマハリト一発では倒せないようだ。タフなカバだ。
続いて004のマハリトが発動した。カバたちは大炎の中で皮と肉を焼かれ、狂ったように鳴き声をあげる。
003のモリトの電撃、005のマハリトの炎が、すでに死んでいるであろうカバたちの肉と骨と臓腑を焼き尽くす。
思い知るがいい。これが人の恨みというものだ…。
カバたちを倒した後、水辺で鍵を拾った。
鍵は007の鑑定の結果、「B1F 噴水制御室の鍵」であることが分かった。

52 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 06:10:34 ID:WBWF2swM0
執筆者です。自分で読み返してみました。温かいコメントありがとうございます。
28、29と同じ文章をあげてしまってます。脱字もあります。申し訳ないです。
50の11行目は、「バンシーは悲鳴を上げ、その場に倒れ伏した。」の方がよかったかもしれません。
この時点で判明したこととして、結局、南懺悔室でバンシーと固定エンカウントできるので、
リスクの高い高速回転によるランダムエンカウントをする必要はなかったのです。
初期パーティーには信仰心を14にしてバディオスを唱えられる僧侶が2人いれば、
安全にレベル上げができるでしょう。(中断したり、MP回復の泉に移動したり、やや手間はかかりますが。)
「秘薬」はあきらめています。このまま雰囲気アイテムとしてあるほうが良いような気がします。
現在の悩みは、文章のストックが無くなったことと、使い道のないGPが大量にあることです。
ロイヤルスイートルームに連泊するのは、今のロールプレイ的にないかなぁ…。
今後は、こういう楽屋裏的な文章は書きません。今回は、バンシー狩りの攻略法の訂正をするために書きました。
それと、忘れずに。シナリオ制作者さんに感謝です。

53 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 14:29:18 ID:uxJSyiuI0
敵のHPも無効化率も凄いシナリオだな……
地下1階の数字には見えん

そのぶんアイテムの効果も凄いようだから、ビショップを連れていった方がいいのかも?

54 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:02:41 ID:WBWF2swM0
この廃院はいったい何のための施設だったのだろうか。
異教の神を祭る聖堂であろうか。
そもそも我々はなぜこの場所で命をかけて、何を求めて探索しているのか。
001は知る必要はないという。彼女には知っていて隠しているというそぶりもない。
この廃院は、いや、この町も、分からないことやおかしなことが多い。
わたしの平凡な常識では、だが。
1階で出会った2人の人間は酔っ払いと、少し呆けた、浮世離れした青年だ。
彼らは一方的にしゃべるだけで、こちらが何かを聞こうとすると口をつぐんでしまう。
この迷宮のことを知る、まともな人間がいればよいのだが。
そういえば青年が、湖の館に王宮魔術師がいると言っていた。
その人物ならあるいは…。
ふうむ…。しばらくは謎と付き合わねばならないようだな。

55 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:04:29 ID:WBWF2swM0
まだ我々は一階の南側を探索したに過ぎない。
だが、この2ヶ月半の間潜り続け、この迷宮には汲めども尽きない、
膨大な熱量が込められているという感覚をわたしは抱いている。
青春の日の、あの熱量だ。
勘違いや、思い込み、未熟さや、知識不足。これらは弱点ではない。
訳のわからぬ、理不尽とも思える迷宮の雰囲気が生まれるのは、神の恩寵にかかっていると言い換えてもいい。
ただし、神の恩寵にあずかる資格を有するのは、底知れぬ熱量を発するものに限られる。
天は自ら助くる者を助く。
001はこの廃院の熱にうかされてしまっているのではないだろうか。
いや、反対に、彼女の熱い魂がこの廃院を飲みつくすかもしれない。
最近の彼女には鬼気迫るものを感じる…。
「005…。隊長が呼んでいるわ。出撃命令よ。」

56 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:05:46 ID:WBWF2swM0
今回の出撃は私と009、005、003、011、012の6名で行う。
結局、1階の南側で手に入れた鍵は、どの扉の錠にも合わなかった。
もちろん、我々に見落としがなければの話だが。
扉が開かなければ、階段を上がるか、下りるかだ。
回復の泉から北に進んだ、E22N17の階段を下りることにする。
階段を下りた先はこれまでの無機質な石造りの建物とは異なり、土壁を木材で補強した、洞窟風の作りだ。
階段を下りた区画は狭く、すぐに探索は終ってしまった。
下へ降りる階段が見つかった。他には突き当たりの天井に穴が開いていたくらいで、特に変わったところはない。
そのまま階段を下り、地下2階へと進入する。
再び石壁石床の、石造りの迷宮である。どういうことだろう。
地下1階は地上の1階と、この地下2階の間にある中2階のような空間なのだろうか。
階段の周囲には空間が広がっている。このフロアーの探索、地図作成をさしあたりの目標にしよう。

57 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:07:16 ID:WBWF2swM0
まずは敵の強さを知る必要がある。そう思って数ブロック歩いたところで、異国の服を来た兵士に遭遇した。
こいつらは1階でなんども倒した敵だ。そうか、このフロアーはその程度か。フッ。
兵士どもを軽く殲滅し、我々は探索を再開した。
階段左手は行止り、右手には鍵のかかった扉がある。012に解錠させてみたが、開かない。
だが、もう少しで解錠できそうだとのこと。もう少し解錠の技術が上達すればよいのだろう。
扉を開けるのを早々にあきらめ、北に向かう通路を進む。
部屋の中央に四方を壁で囲まれた方形の小区画がある。北側に扉があるが例のごとく鍵が必要らしい。
そこから反時計回りに通路を歩く。
途中で数回戦闘をこなし、ぐるっと回って、さきほど012が解錠に失敗した扉の反対側に出た。
反対側からも扉は開かない。この扉は近道用の扉なのだろう。その扉のすぐ南にも同じ金属製の扉がある。
この扉も解錠できそうだが、今はおいておこう。さらに、東に行った場所にも金属の扉がある。
この扉はどうやら鍵はかかっていない。我々は扉を開け、中へ入った。

58 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:08:22 ID:WBWF2swM0
うわっ。いきなり裸の女が現れた。ニンフらしい。水面から上半身を出し、こちらの様子をうかがっている。
ここは「水門の様になって」いるようだ。
奥には入って来たのと同じ、金属製の扉が見える。
もう一歩進んでみよう。
扉の前まで来ると、水の中から巨大な蛇が水しぶきを飛ばして現れた。
巨体をうねらせて、我々に襲いかかってくる。門番ということか!
いいだろう、やってやる!
敵はモートモンスター×3。いったいどんな攻撃をしてくるのか。いや、それよりも気になるのは…。
私はカツで無力化を試みる。009には剣での攻撃を指示。
005、003はマハリトとモリトを、011はカティノを詠唱だ。012には後方から弓で牽制させる。
戦闘開始、カティノとカツの効きは悪い。マハリトの炎は無効化されている上に、水竜は炎に耐性があるようだ。
モリトは?効いている!雷が弱点のようだ。しかし、そうとうタフなのか、やつらは一体も倒れない。

59 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:09:34 ID:WBWF2swM0
それどころか凶暴さを増して、我々に襲いかかってくる。
その長い尾で012を打ちつける。あっというまに012の体力は半分になった。
巨体に似合わぬ素早い動きで、4回連続攻撃を繰り出す。こ、こいつは強い。
次ターンはモリト2連唱。カティノで足止め、私はバマツで回避を高める。009と012には…
正直期待はしていない。死ぬなよ!
戦闘開始、無効化を通り抜けたモリトは効いている、はずなのに!
一向に倒れる様子はない。やはり、そうとうな体力を持っているようだ。
やつらはどれ程の体力を残しているのか…。爬虫類特有の冷たい眼からは、なんの表情の変化も読みとれない。
ただただ、我々を殺すことしか考えていないのだろう。
012がさらに打撃をくらう。もう瀕死だ。私と009もダメージを受ける。
バマツの障壁などクソの役にも立たんではないか!
モリトは、あと3発…。打ちつくすまでに倒れてくれ!

60 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 20:18:09 ID:WBWF2swM0
次ターン、私はディアルで012を回復。しかし、その隙に、011が水竜の牙をくらい、倒れる。
あっという間であった…。だが、こちらのモリトは通っている。1体倒れた。残りもあと少しか?
最後のモリトを撃つ。くうううううう。残ったか!
012が4回攻撃をくらい、壁にたたきつけられ死んだ。
私と009は武器を手に水竜に挑む。005はカティノ、いや待てよ…。
このハリト…たしか雷属性だったはず!
勝機はあるぞ。ハリト連撃だ。撃て撃て撃て撃てえええええええ!
2人が重ねたハリトの火花が稲妻となり、水竜の固い鱗を通って体の内側に直接ダメージを与える。
水竜が、ドウっと倒れ、水中に没していく。激戦だった。勝った。しかし、代償も大きい。
011も012も生命力に不安がある。011と012の死体を袋に入れ、担いで町に帰った。
そして、寺院で蘇生を試みる。
……ささやき えいしょう いのり ねんじろ……

61 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 22:39:22 ID:6jfw7Tfo0
プレイ日記を読んでいると、
ゲームをプレイしながら、頭の中で物語を想像する事が、
RPGの本来の楽しみ方なんだなー、と再確認させられる。

62 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 22:39:25 ID:6jfw7Tfo0
プレイ日記を読んでいると、
ゲームをプレイしながら、頭の中で物語を想像する事が、
RPGの本来の楽しみ方なんだなー、と再確認させられる。

63 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 22:40:54 ID:6jfw7Tfo0
ゴメン、重複した……。

64 :名も無き冒険者:2015/02/07(土) 22:50:05 ID:uxJSyiuI0
雷属性のハリトがこんなところで運命を分けるとは。
熱い戦いしてるなー。いいね。

65 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:47:24 ID:bNh77izE0
011と012は無事に生き返った。
今回は危なかった。マハリトとモリトの使用回数を常に気をつけておかねばならない。
011と012の回復を待って、数日待機した後、出撃する。
待機中に商店で「霊薬」×9、「万能薬」×9、「妖精の粉」×4を購入した。
(*霊薬はディアルマ、万能薬はマディ、妖精の粉はマディアル。マディアルの回復量はダイスのようです。)
霊薬と万能薬は008に、妖精の粉は012に持たせた。
出撃メンバーは私と008、005、003、011、012の構成だ。
011と012の成長を急がねばならない。
再び例の「水門」の場所まで来た。今回は呪文を温存している。また現れるのだろうか…。
バッシャッーーーー!
くっ、やはり現れたか!モートモンスター×3だ。(*HP108−180、18d5+90?、P・M耐性20%)
この水竜の攻撃を防ぐのは難しい。やられる前にやれ。この鉄則に従って、攻撃あるのみだ。

66 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:48:23 ID:bNh77izE0
私はフィスノイトで敵の魔法障壁を弱める。003と005は私が何も言わなくてもモリトを詠唱し始めた。
011はカティノで足止め、008、012は攻撃に備え身を守る。
私のフィスノイトが一番早く発動した。続けてモリトで敵の体力を削る。
カティノで2体が眠った。よくやった011!
こちらの被害は、005が受けたダメージだけだ。
同じ攻撃を仕掛ける。
敵は健在だ。フィスノイトを2度もかけているのにまだ無効化される!?
くっ、単に運が悪いのか?
波状攻撃三回目。そろそろ倒れてもらわねば、魔法力がきれてしまうぞ…。
よし、モリトがよく通っている。水竜どもは苦しそうな声をあげてのたうっている。
3ターン目で敵は全て倒れた。なんとか、なったようだ。
だが、かなり消耗してしまったようだ。キャンプを張って傷を治療しよう。

67 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:50:18 ID:bNh77izE0
魔法力はかなり心もとないが、引き返してしまうと、再びこの水竜と戦うはめになるのではないか?
先に進んで少しでも地図を広げなければ、ここまで来た意味がない。
私は意を決して、先へ進むことを隊員に告げた。
周辺の敵には脅威となるものはいない。メリトで十分だ。
ただし、モートモンスターのような強敵の存在だけが気がかりだ。
扉の先には通路が続いていた。すぐ東の扉には鍵がかかっていない。
開けて進むと両側が水路になっている通路だ。
先ほど水竜と戦った場所と同じ作りだ。そして北に抜ける扉には鍵がかかっている。
この扉の向うは先ほど通って来た通路で、向う側からこの扉を開けようとした時も錠が外せなかったのだ。
だから水竜のいる危険な通路の方を通らざるを得なかったわけだが。
つまり、この扉の錠を解錠できれば、水竜とは戦う必要はないのか…。
012に解錠を試みさせてみたが、無理か…。彼女の解錠技術の向上も隊の運命を左右する要素になりそうだ。

68 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:51:28 ID:bNh77izE0
あぁ、扉よ、お前がせめて、かんぬき扉であってくれれば…。
いや、言うまい。扉に文句を言っても詮無きことだ。
解錠をあきらめ、通路を反時計回りに回る。
方形の部屋にいた敵はそれほど強くなく、今の我々でも勝てる。地図は順調に出来上っていく。
通路と付随する部屋を調べ、地図が出来上った。
この区画には上のフロアーに続く縄梯子が一つと、上り階段があった。
キャンプを張り、各階層の地図を広げて進む道を検討する。
縄梯子の位置は1階にある下り階段の位置に近い。
中2階の地下1階を通って、今いる地下2階から、1階へと行くルートがあるのではないか?
005もその意見に賛同している。よし、縄梯子だ。
縄梯子を上がると、方形の部屋に出た。金属製の扉と、その隣の木の壁にスイッチがある。
スイッチを操作すると、扉が開くようになった。

69 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:52:43 ID:bNh77izE0
やはりそうだった。扉の先の通路を北に進むと、上り階段が二つ、向い合せに並んでいた。
もう一度地図を開き、確認してから南の階段を上がる。
見慣れた1階の風景だ。
すうーっと、大きく息を吸い込む。
カビ臭い迷宮の臭いをこんなにすがすがしく感じるなんて。
そのまま慣れた道を進み町に戻る。
出迎えた002と003に対し、自然と笑みがこぼれる。なぜだろう?
小さな一歩だが、迷宮の探索が着実に進んでいることに、充実感を得たからか…。
002は満面の笑みだ。彼女らしい。
彼女にはカンディで我々の位置を定期的に確認させている。
後方待機中とはいえ、002の心は我々とともに迷宮に在ったのだろう。

70 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 17:53:53 ID:bNh77izE0
宿で1日休んだ後、食料と水を補充し、同じメンバーで迷宮に潜る。
モートモンスターを退け、通路の先へ進み、今度は上り階段を選択した。
地下1階の狭い通路を行くと、鍵がかかった扉がある。
噴水制御室の鍵が錠と合った。
この上は回復の泉やカバのいた水辺の辺りだ。
なるほど、あの辺りの水は、噴水装置で地下からくみ上げたものだったのか。
扉を開けて先へ進むとつきあたりに何か落ちている。拾い上げるとそれは鍵だった。
鍵を小袋にしまい、来た道を帰り、地下2階へ。
今度は縄梯子を上り、再び地下1階へ。
1階へ戻る階段を再確認した後、周囲を探索する。
とくにめぼしい物はないと思っていたところに、突然足元の床が消えた。
シュート!

71 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 18:15:08 ID:bNh77izE0
全員がドサリと石の床の上に落ちた。突然の落下だったため、誰もが上手く着地できなかったが、
かろうじて受身は取ったようだ。怪我をした者はいない。
態勢を立て直し、素早く周囲を確認する。四方が壁に囲まれた小部屋だ。
しばらくすると何者かが現れた。
小人だ。ローブを羽織っている。
だが妙な歩き方をする。ぴょこぴょこと体を左右に大きくふりながら歩いている。
身をかがめて、フードに隠れた小人の顔を覗きこむと、それは人ではなかった。
鳥のくちばしを持つモンスターだ。
敵は1匹。だが油断できない。
小さい体なのに、逃げずに、1匹で我々を相手にしようとしているのだ。
私は大声で戦闘態勢をとるように命令した。
奴はいったいどんな攻撃をしてくるのか。魔法か?

72 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 18:16:23 ID:bNh77izE0
008と012には攻撃を命じた。003と005にはマハリトとモリトをそれぞれ撃ってもらう。
011はカティノしかない。私はモンティノだ。あんな小さな体で肉弾攻撃はあり得ない。
マハリトとモリトは通った。モンティノは効いていない。
ダメだったか…。その時、アヒルの右の翼から強い光が発する。
瞬間、ビリビリッという空気を引き裂くような激しい音がした。
と同時に、体全身に、肉を激しく引きちぎられるような激烈な痛みが走った。
何か言おうとして口を開くが、言葉にならない呻き声が弱々しく漏れるだけだ。
私は意識が遠のくのを感じていた。立っていることもできない。
膝をつき、顔から床に倒れこむ。股の間から温かい尿が太ももを伝っているのが分かる。
失禁してしまったか…。
「……ツザリクですッ!大丈夫ですか隊長!」
そうか…それならば…。

73 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 18:19:43 ID:bNh77izE0
008が慌てて駆け寄り、私の口に万能薬を含ませる。
003と005は呪文で敵を牽制している。
運は我々に味方した。011のカティノが敵を眠らせる。
008の処置で私は意識を取り戻した。この万能薬、体力も全快する魔法の薬だ。
もう一度、あの雷を受けていれば死んでいた。(*ダメージ47点でした。)
私以外の者に雷が向かっていれば、その者は即死だっただろう。
全身に力と、そして怒りがみなぎってくる。
よく見れば、フードを被ったアヒルではないか。
まぬけな面をしているくせに、生意気にも高レベルのメイジ呪文を操るとは。
私は再度モンティノを唱える。アヒルは起き上がり、再び魔法を詠唱している。
私のモンティノの方が早かった。しかし、効いてない!
アヒルが私を見つめ、右の翼をこちらに向け、くちばしを大きく開く。

74 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 18:21:19 ID:bNh77izE0
だが、一瞬、003と005の魔法攻撃が早かった。
アヒルはローブごと体を焼かれ、床に転がった。
怒りの収まらない私を005が制し、押し出すように小部屋から連れ出した。
外に出て分かった。そうか、この部屋は、地下2階の階段近くの小部屋だな。
そういえば、あの時は合う鍵がなく、入るのをあきらめたのだった。
外から扉を開こうとしてもやはり開かない。
小部屋には何もなかったと003は言う。
アヒルの落としたアイテムも小さな指輪一つだけだった。012が回収していた。
ふう、いったい何だったのだ?あのモンスターは…。
町に帰り、鍵と指輪を鑑定した。指輪は何の変哲もない、弱い魔法の込められたガラクタだった。
鍵の方は、以前手に入れた「鉄鍵(西)」と同型の鍵のようだ。
「1F 錆びた鉄鍵(東)」と判明した。ともかく、これでまた一歩、前進だ。

75 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:47:12 ID:bNh77izE0
寒いな…。それに暗い。うっ、なんだこの匂いは…。お香か?
ああ、そうか。また死んだのだな。そして、また生き返ったのか。
起き上がれるか?ぐうっ。無理か…。
足の指は動くが、まだ体が硬いな。ふう、しばらく寝ていよう。
「気づいたの?011。具合はどう?」
012だ。010が傍らにいる。
「まだ蘇生したばかりだ。無理はするな。寝ていた方が良い。」
そうさせてもらおう。私は黙って頷き、目を閉じた。
二人が遠ざかる足音が聞える。静かだ…。ここは寺院の死体安置所か…。
目を閉じると、自分が死んだ時の光景が思い出されてくる。
あの状況からパーティーは無事に帰還できたのか…。
あれは…かなりヤバかった…。

76 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:48:08 ID:bNh77izE0
我々は002の隊の到着を待っていた。
001はイライラしている。自分のミスで足止めをされているのだからな。
あまりうろうろしない方がいいのだが…。体内の毒の周りを抑えるにはじっとしているのが一番だ。
011と012が食事の準備をしている。温かいスープを作っているようだ。
008は…。眠っているのか?フフフ。なかなか肝のすわっている男だ。
003は002の隊が上がってくるはずの階段を見に行っている。
わたしは001と共に毒をくらい、おとなしく冷たい石の床に横たわっている。
ガスクラウドという煙のようなモンスターから毒のガスを吸わされてしまったのだ。
あの煙自体が毒素のあるガスなのかもしれない。
001はモンティノをかけて魔法を封じようとしていたが、かれらには魔法を使う力はなかったようだ。
考えてみれば煙が呪文を詠唱するのもおかしな話だ。
001のするどい勘もたまにははずれるということだ。

77 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:49:11 ID:bNh77izE0
ガスクラウドをマハリトで退けた後、すぐにキャンプを張り、わたしと001の毒を治療しようとした。
だが、消毒薬は001の道具袋の中に入っていなかった。よくあることだ。
002の道具袋に入っていたのだろう。
008が持っていた万能薬を使う手もあったが、それはもったいない。
こうしてキャンプを張って同じ場所に留まっていれば、002の隊が救出に来てくれるはずだ。
カンディで位置情報を定期的に確認しているので、我々の隊が動かなければ、何かあったと分かるはずだ。
ちゃんと消毒薬を持って来てくれればいいのだが…。
しばらくして、002の隊が到着した。彼女は消毒薬を持っていた。
わたしと001を治療して、彼女の隊は町に帰還した。
さて、我々は………探索を続けるようだ。
001はこの遅れを取り戻す気だな。
わたしもダガーを手にとり、彼女に続いて歩き出した。

78 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:50:08 ID:bNh77izE0
ふあぁ……よく眠ったな。
012のスープはなかなかうまかった。彼女、きっといいお嫁さんになるぜ。
隊長はりきってるな。いつもより歩幅が大きい。
鉄鍵を使って開けた扉の先にはシュートがあった。
その先にいわくありげな祭壇があったが、あれはいったいなんだったのか。
地下1階で行ける所はなくなった。それで今、1階北側を探索しているんだったな。
壁に「食堂室」とかかれた張り紙があった。そこでガスクラウドに襲われたのだ。
この辺りの敵は南側より強いようだ。俺のレベルはまだ低いんだから、こんな所をうろうろしたくないんだよな…。
ほら、おいでなすった。ボーパルバニーの集団だ。
このウサギ、睡眠攻撃しかしてこない。気弱そうなウサギだ。
大きなお尻をこちらに見せて、今にも逃げ出しそうな格好だぜ。
おやおやマハリトか。あんまり無駄遣いするなよ。

79 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:51:00 ID:bNh77izE0
しばらく歩き続けた。そして、再びガスクラウドの集団に出逢った。
友好的なガスクラウドだ。こちらを攻撃する意志は薄いようだ。
だが、隊長はやる気だな。消毒薬もあるし、まあ、大丈夫だろう。
敵の集団は、ガスクラウド×4、クリーピングコイン×6。
クリーピングコイン?
聞いたことのある名前だ。本隊での訓練で、たしか聞いたんだっけ。
隊長は笑っている。何が可笑しいんだ?
隊長が各員に指示を飛ばす。おいらは槍を持って突撃だ。
003はマハリトでガスクラウド、005はモリトか。うん、いい選択だ。
戦闘開始。
クリーピングコイン………
そうだ、やつは確かブレス持ちだ。

80 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:51:54 ID:bNh77izE0
この迷宮のモンスターは総じて体力が高い。瞬間、最悪の光景が頭に浮かんだ。
クリーピングコインのブレスがもし……。
「隊長!もしかしたら!」
だがもう遅い。戦闘は始まってしまった。
003のマハリトがガスクラウドを焼き払う。
005のモリトが続く。ガスクラウドが倒れていく。
クリーピングコインは?
生き残っている!
モリトの電撃は当たっているが、宙に浮かんだコインは落ちる気配はない。
ブフォーーーーーーー
クリーピングコインがブレスをはいた。
最悪だぜ。

81 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:52:41 ID:bNh77izE0
我々は13,4程度のダメージを受けた。しかも睡眠効果がついている。
続けてコインたちが011に体当たりする。2つのコインが011の額に衝突する。
ピシッと音が鳴った。ブレス攻撃ですでに瀕死だった011にとっては、その貧弱な攻撃ですら致命傷だった。
011がゆっくりと仰向けに倒れる。
他のコインたちは…。よし、運がいい!
ブレスをはく奴はいない。我々に体当たりしてくるだけだ。
コインたちの体当たりをしのいで、次のターン。
003と012が眠ったままだ。
隊長はディアルで012を回復。俺は霊薬で005を回復。
005はモリトでコインを攻撃。そして戦闘開始。
回復は追いついたが、005がコインのブレスで眠ってモリトの詠唱が中断されてしまった。
ブレスは1回だけだった。俺はもう、立っているのもつらい。はぁはぁ…死ぬのか?

82 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:53:36 ID:bNh77izE0
次ターン、目を覚ました012が妖精の粉を振りまく。
全員の体力がみるみる回復してゆく。
よし、あとはマハリトが通れば!
003のマハリトの大炎がコインを焼きつくす。コインたちは床に落下し、鈍い音を立てた。
コインは炎の熱で溶けて形が崩れている。あちちッ。まだ熱を持っているようだ。
隊長は相変わらず怒っている。戦術は明らかに誤りだったな。
ガスクラウドの攻撃法は分かっていて、それほど危険でないことも分かっていたのだ。
未知の敵であるコインの方に全力で攻撃するべきだった。隊長もそのことには気づいているだろう。
この迷宮の敵は本隊で受けた訓練での知識の裏をかくような敵がいる。
決して油断してはいけないのだ。
さしあたっては、ブレスに弱くない装備品を全員が身につける必要があるな。隊長に進言しなければ…。
(*クリーピングコインは240EXPです。数が多くて逃げるのも怖いです…)

83 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:54:59 ID:bNh77izE0
……010が青い顔をして小屋に入って来た。
隊長たちのパーティーの位置が動いていないという。
だから言わんこっちゃない。俺は傍らの装備品を手にとり、藁のベッドから身を起こした。
隊長たちは1階北側の食堂室辺りにいる。数日前、コインと戦った辺りだ。
俺と009、007、010、011でパーティーを組んで捜索に出る。
食堂室にいたバンシーを倒し、仲間を探す………………
いた!全員死んでいる。
死体を袋に入れ結界を張る。これでしばらくはもつだろう。
隊長と002には悪いが、優先すべきは魔法使いだ。005の入った袋を持って帰る。重いな…。
005は無事に蘇生した。
何があったのか聞く。そうか、クリーピングコインの先制に遭ったのか…。
激しいブレス攻撃を受け、005は倒れたようだ。

84 :名も無き冒険者:2015/02/08(日) 23:55:47 ID:bNh77izE0
急いで005を回復し、007と交代にパーティーに加える。
食堂室に向い、次に003を持ち帰る。無事蘇生した。
003を011と交代して再び食堂室へ。004を持ち帰る。無事蘇生した。
004を010と交代して再び食堂室へ。006を持ち帰る。006は…灰化した。まずいな…。
灰化した006をどうするかは隊長の判断をあおぐべきだろう。俺には決断できない…。
最後は4人で向かう。隊長と002を回収し、寺院に預ける。
二人の蘇生は無事成功した。
目を覚ました隊長に状況を説明する。
隊長はすぐに、灰となった006の装備品と荷物を取り、002と003に持たせた。
…そうか、寺院で蘇生させるのだな…。
…… ささやき えいしょう いのり ねんじろ ……
その日、006は埋葬された。

85 :名も無き冒険者:2015/02/09(月) 00:21:16 ID:P+1IgnDY0
006 年齢15
誕生日     1000/5/6 カロンス都市生まれ
登録日     1015/2/4 魔法使い:ボーナス9
初めての戦闘  1015/2/4 VS破壊僧
最初の死    1015/2/8 戦闘中(ブレスにより)
埋葬日     1015/2/8 寺院での蘇生失敗
最初のLVUP 1015/2/4 魔法使い
逃げた回数   1015/2/8 136回
LV6 力6知16信8生10素14運16
経験値 33398  殺傷数 154
006の墓碑には002のたっての願いで、ジュノーという名が刻まれた。

86 :名も無き冒険者:2015/02/09(月) 02:00:36 ID:V7pmiL6U0
いつもの敵がいつものデータじゃ無いというフェイントはきついな……
名前が違ってたら警戒するんだけど

87 :名も無き冒険者:2015/02/09(月) 02:46:08 ID:exVvT7Ks0
ジュノー、(キャラが確立する前に)逝くんじゃねぇ〜!!
女神と同じ名をもらった事が死亡フラグだったなんて……。
くそっ、この世界の神(執筆者)はなんて残酷な事をするんだ!

「002」が無事で良かった。(本音)

88 :名も無き冒険者:2015/02/09(月) 23:59:13 ID:P+1IgnDY0
作戦会議で決まったことは3つ。
1.3rdパーティーを編成する。005は本隊へ赴き、魔法使いと僧侶の補充を要請する。008は町の市民から志願兵を募る。
2.全員の戦闘レベルを7まで上げる。
3.装備品を集める。
数週間無駄にすることになるが、必要な準備だ。もう犠牲はたくさんだ。
程なくして補充兵と志願兵が集まった。
013 ホビ女 魔 BP7 HP5 力5 知11信7 生10素10運15
014 ホビ男 僧 BP7 HP9 力6 知7 信11生9 素10運15
015 ノー男 魔 BP9 HP6 力8 知11信10生12素11運7
016 人間女 戦 BP8 HP12力11知8 信5 生12素10運9
017 人間女 戦 BP8 HP12力11知8 信5 生11素11運9
018 人間女 戦 BP9 HP12力11知8 信5 生12素11運9

89 :名も無き冒険者:2015/02/10(火) 00:00:58 ID:sq41XGfQ0
なぜ志願兵が女ばかりなのか。
008が言うには、町の男で戦えるものは王国の戦争で、兵隊にとられてしまったからだという。
つい先日まで、刃物といえば包丁ぐらいしか持ったことのない素人ばかりだ。
剣の持ち方から教えねばならないな。
005が連れてきた補充兵はいい顔つきをしている。
奴らもみっちり鍛えてやろう。
装備品集めは008に指揮させる。新兵の訓練は私と002が分担して受け持つ。
再び、泉周辺で高速回転の日々が始まった。
それから数日後、私は久しぶりに008、009、007、010、011を連れて地下1階を探索した。
変化がないか、軽く見て回るだけのつもりだった。
そして、以前、古い祭壇があった場所にやって来た。
ここは行止りだったはずだ。しかし、壁があった場所に、なぜか穴が開き、先へ進めるようになっている。

90 :名も無き冒険者:2015/02/10(火) 00:02:04 ID:sq41XGfQ0
いったい何度、同じ間違いを繰り返すのだろうか。
穴の奥へ、誘われるように私は進んで行く。
そして、そこで見たモノは、生涯忘れぬであろう、絶望だった。
我々が穴の奥の狭い小部屋に入りこむと、ズドーーーーンという音を立て、目の前に大きな岩の塊が落ちてきた。
岩の塊は地響きを立てながら動き出し、巨大な人型の姿を現した。ゴーレムだ!
我々があっけにとられている間に、巨体に似合わぬ速度で、左の腕を内から外へ振った。
008がその先制攻撃をまともに食らう。008の体は吹き飛び、壁にたたきつけられた。
即死だ。体が妙な方向にねじれている。とてつもない力だ…。(*4回ヒットで140点くらいのダメージでした…)
私は動くことができなかった。圧倒的な力の差だ…。(*HPがどれほどあるのか…300くらい?)
しかも帰還の巻物をもつ008の死体は岩の巨人の左後ろにある。(*これは私のミスです。もう全員に持たそうかな。)
奴の懐に飛び込まない限り手にするのは難しい。(*…という妄想がむなしい…)
私は死ぬ覚悟をした。

91 :名も無き冒険者:2015/02/10(火) 00:03:15 ID:sq41XGfQ0
状況を確認する。ここは四方を壁で囲まれた小区画だ。この空間でゴーレムに襲われ、先制攻撃で帰還の巻物を持つ008が死んだ。
逃げることもできず、我々は全員殺されるだろう。それが確信できるほどにゴーレムの力は圧倒的だ。
我々が全滅すれば後方待機中の部隊が救出に来る。
しかし、我々の死体を救出するため、彼らがこの部屋に入れば間違いなく、彼らは我々の二の舞になる。
そうなると、我隊の任務は失敗だ。今、死地に在る我々の成すべきことは、我々にとって、悲劇的なことだ。
我々は自分たちを救出させることを、後方部隊に思い止まらせなくてはならない。
つまり、我々は、救出が遅れることで、肉体が腐敗し、消失するという危険を負わなければならない。
いや、救出自体をあきらめさせなければならないのだ。だが、一縷の望みはかけよう。ただでは死なぬぞ。
私はまず、007を近くに呼び、この戦闘の記録を巻物に記すように命じた。
007の顔は恐怖でひきつっているが、私の意図は悟ったようだ。迷宮に入る機会は少ないのに、運が悪い男だ。
009は勇敢にゴーレムの前に出る。私と後衛のメンバーの盾になろうというのか…。
ふふふ、いい覚悟だ。さて、私はできるだけ悪あがきをさせてもらうことにしよう。

92 :名も無き冒険者:2015/02/10(火) 00:48:37 ID:qCZyL2+k0
001さんー!

93 :名も無き冒険者:2015/02/10(火) 05:21:03 ID:Oty1ObX+0
愛の守護者たる女神ジュノーよ。
頼む、どうか隊長を……、みんなを守ってくれっ!

「002」が別部隊で良かった。(本音)

94 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:15:54 ID:cwe2y4GI0
隊長が戻ってこないわ…。
どうしたのかしら。すぐに戻るとおっしゃっていたのに…。
行かなきゃ…。
003と004、005、016を呼び、救出隊を編成しました。
薬は一通り持っていこう。それに…もしもの場合の死体袋も用意しなくちゃ。
あっ、005。持って来てくれたのね。よし、出発よ。
カンディを詠唱し、隊長の魂の反応を探る。私には隊長の魂はすぐに分かるの。
地下1階の中央にいる。キャンプを張って地図を確認します。
「祭壇」とメモ書きされた部屋のある辺りね。
私たちは急いでその場所に駆けつけました。
静かね…誰もいない…。忍び足で辺りを捜索すると、以前は壁だったところに、先に進める穴があいているのを見つけました。
もう一度カンディを唱えると、隊長やみんなの魂は確かにその先にいる。もう、私は駈け出していた…。

95 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:17:44 ID:cwe2y4GI0
ところが、私の行く手に003が立ちふさがる。なぜ止めるの?
004が興奮した声で言う。「みんな、これを見るんだ!」
004が見つけたのは巻物、バディオスの込められた痛みの巻物だった。
004は巻物に書いてある文字を見るように私に言った。
これは…誰かのメッセージ!?
004は頷く。
そこには、幾つもの短い文が書いてあったが、ひときわ大きな文字で、「北の部屋には入るな」と書いてある。
この穴の先に入ってはいけない。そういうメッセージなのね…。
「カツは効く」「魔法は通らない」「打撃は有効」「バマツは無駄」「カティノは効かない」「ゴーレム」…
005が口を開いた。
「これは007の字だ。震える手で書いたのか、乱れているが、彼の癖が残っている。」
005が言うなら間違いないわ。でも、いったいこの先で何があったの?隊長たちは…。

96 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:19:03 ID:cwe2y4GI0
みんなの意見はいったん町に帰り、状況を確認するというものだった。
冗談じゃないわ!状況を確認してどうするの?
確認した上で救出をあきらめるんじゃないでしょうね!
こうしている間にも、隊長たちの体は腐敗が進んで行くのよ。
005は、この先にいる敵はこれまでの経験上、強敵である可能性が高いと言う。
005が言うなら間違いないわ。でも、でも、でも…。
「湿気が少ない地下では遺体の腐敗の進行は遅れる。」
そうね、003の言うことも分かるわ。でも…
ぐずる私を説得するのをあきらめ、005は私を肩にかつぎあげようとした。
でも私が暴れたため、005は私を降ろした。
それから私は003と005に引きずられ、泣きながら町に帰った。
これから…どうすればいいの…

97 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:19:35 ID:cwe2y4GI0
みんなの意見はいったん町に帰り、状況を確認するというものだった。
冗談じゃないわ!状況を確認してどうするの?
確認した上で救出をあきらめるんじゃないでしょうね!
こうしている間にも、隊長たちの体は腐敗が進んで行くのよ。
005は、この先にいる敵はこれまでの経験上、強敵である可能性が高いと言う。
005が言うなら間違いないわ。でも、でも、でも…。
「湿気が少ない地下では遺体の腐敗の進行は遅れる。」
そうね、003の言うことも分かるわ。でも…
ぐずる私を説得するのをあきらめ、005は私を肩にかつぎあげようとした。
でも私が暴れたため、005は私を降ろした。
それから私は003と005に引きずられ、泣きながら町に帰った。
これから…どうすればいいの…

98 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:21:15 ID:cwe2y4GI0
翌日、002は赤い眼で隊員に訓示を行った。
なかなかいい内容だった。一晩中考えていたのかしら。
演説が終わると彼女は倒れこんでしまった。
それから数日、私たちは戦闘レベルを上げるため、迷宮内で戦い続けた。
隊長たちのいる場所にいる敵はゴーレムという、岩でできた魔法生物だと聞かされた。
頑丈な体に、魔法抵抗を備えた強敵らしい。003と005は連日作戦を練っている。
004は深夜まで新兵の訓練を続けているわ。皆必死にやっている。私の仕事はチェストの罠の解除。
少しでもいい武具が出ればいいのだけれど…。
002は…新兵の訓練が終わるといつもあの場所に行っている。
一人で行くのは危険なのに…。
ねむい目をこすって宿に帰ろうとしていると、町の門の方から002が走ってくる。
大声で何か叫んでいるようね。何かあったのかしら…。

99 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:22:14 ID:cwe2y4GI0
「012!聞いて、ねっ、聞いて!はぁ、はぁ、はぁ……」
「どうしたの?落ちついて002!」
「今なら、今なら大丈夫よ!大丈夫なの!」
「何?何が大丈夫なの?」
「ゴーレムが…ゴーレムは…眠っているの!魔法生物には活動周期があるのよ。」
すぐに6人パーティを編成して、仲間の死体のあると思われる場所へ急行した。
隊を3人づつに分け、私が忍び足で穴の奥へと進む。
私は002を信じるわ。
大きな岩の塊がすぐに眼に入る。あれがゴーレム?
岩は動く気配はない。小部屋は薄暗く、目を凝らしながら周囲を探す。
何かある…。これは、足かしら。
ローブを着ている。これは…007だわ…。

100 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:23:16 ID:cwe2y4GI0
なるべく音をたてないように、007の死体をひきずり、穴の外へ運び出す。
はぁ、はぁ、成功ね。
007の死体を目にして、002が笑っていいのか悲しんでいいのか分からないという、ヘンテコな表情をしている。
ふふふ、面白い顔ね。私は再び穴の奥へと戻り、次々に死体を運びだした。
最後に残ったのは008。彼は…どこかしら…。
しばらく暗闇の中を探したけれど、008は見つからない。
残るは、あの大岩の辺りね…。
お願い、もう少し眠っていて…。
息を殺し、心を無にして、一歩づつ足を踏み出す。
固い棒のような物に足が触れた。これは…槍ね。
008の持っていた槍だわ、きっと。
槍を拾い上げ、左側にゴーレムらしき大岩を見ながら反時計回りに岩の後ろへ回り込む。

101 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:24:10 ID:cwe2y4GI0
いる!008!
慎重に近寄り、彼の体を引っ張る。
何か、おかしい…。手ごたえがヘンだわ。そうか、背骨が砕けているのね。
このまま引っ張るわけにはいかないわ。
穴の外に戻り、003をつれて行く。
二人がかりで008の体を支え、無事外まで運び出すことができた。
すぐに町に戻り、寺院の僧侶を呼び出す。
002がすごい剣幕で僧侶と交渉している。夜中だろうが関係ないわよ。
寺院側の特別な配慮で、深夜の蘇生の儀式が行われた。
ささやき えいしょう いのり ねんじろ×6
蘇生に成功した×6
ふう、神様に感謝しなきゃ!

102 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:25:10 ID:cwe2y4GI0
執筆者です。楽屋裏的な文章はもう書かないといったのはウソです。このゴーレム事件ですが、もちろん「活動周期」などはデッチアゲです。
ゴーレムに先制され、008を殺された後、ゴーレムがメッセージ付きの固定敵だったので、逃げられないと思い、
また、四方を壁と扉で囲まれた1マスの区画での、Yes、Noの選択の無い強制戦闘だったので、
救出するにはこのゴーレムを倒さなければならないと思い至り、正直言って絶望しました。リセットに手がかかりました。
ゴーレムに一人づつ撲殺され、全滅画面を見ながら、こみ上げる怒りを抑えて、あれこれ妄想した結果、002が修羅となり、新兵たちを鍛え上げ、
001救出作戦を遂行する、そういうシナリオを思い描き、それが成功しても失敗しても、そこでエンディングとしよう、そこまで考えていました。
実際、002たちでレベル上げをしていました(ヤケ気味に無理な戦闘をして2度全滅しました。)ところがです。
何気なく事件現場の南一歩手前のブロックに行き、無駄とは知りながら「仲間を探す」を実行してみると、なんと、救出できるではないですか!
wikiのTipsで確認すると、「内部的な部屋設定」のイタズラではないかと推測できます。
シナリオツールで迷宮を作成するとき、まずは「マップ構造の作成」で通路や部屋をつくり、扉を配置し、
「モンスタールームの設定」ボタンをクリックし、部屋や通路に敵を配置します。おそらくこれが基本的な作成手順かと思います。
部屋も通路も一つのまとまった区画として「部屋」であるといえます。「モンスタールームの設定」を押したとき、壁や扉で区切られている区画が

103 :名も無き冒険者:2015/02/11(水) 01:27:11 ID:cwe2y4GI0
一つのまとまり、「部屋」と設定されます。その後、壁や扉を消したとしても、一度「部屋」として設定された区画は変更されません。
ゲーム内では壁がないのに、内部設定上、「部屋」が存在する。これが「内部的な部屋設定」です。(間違いがあれば訂正願います。)
そこで、例えば、部屋を一つも作らないで「モンスタールームの作成」をクリックするとどうなるかというと、
そのフロアー自体が一つの「部屋」となります。この場合、モンスターを設定しようとすると、部屋全体が玄室として設定されます。
その後、部屋や通路をつくり、モンスターを部屋に設定しようとしても、「内部的な部屋設定」ではフロアー全体が
「部屋」として設定されているので、新しく作った部屋だけに敵を配置することはできません。その際、新しく作った部屋を
「部屋」として設定するためには「配置の初期化」をクリックする必要があります。これにより、新しく作った部屋が
「部屋」として設定し直されます。作ったり削ったりの試行錯誤の過程で「部屋の初期化」されないまま、
イベント戦闘の発生する部屋がつくられた。そのため、イベント戦の1マスの壁を包摂する「内部的な部屋設定」が残り、
その「部屋」の中で仲間を探したので、ゲーム内では壁で囲まれている1マスにある死体を回収できたのでしょう。
これはノーリセプレイにはありがたい仕様の穴です。本当は#2のコッズみたいな「逃亡可能な固定敵」であることが望ましいのですが。
以上、報告まで。私と同じくゴーレムに撲殺された方々の参考になれば幸いです。

104 :名も無き冒険者:2015/02/12(木) 00:27:49 ID:O0K0OzEk0
エンディングとか言わんでヨ
すごく楽しみに読ませてもらってます
感謝!

105 :名も無き冒険者:2015/02/12(木) 00:29:30 ID:O0K0OzEk0
エンディングとか言わんで是非是非続けてください
楽しみに読ませてもらってます
感謝感謝!

106 :名も無き冒険者:2015/02/12(木) 00:32:57 ID:O0K0OzEk0
ミスにて多重投稿になってしまいました
申し訳ありません

107 :名も無き冒険者:2015/02/12(木) 04:29:33 ID:/KC+xJUc0
自分もプレイ日記は楽しく読ませてもらっている。ありがとう!
でも、高難易度のシナリオを初見でノーリセットプレイ。
しかも、その内容を物語として書き起こすのはたいへんな事だと思う。
執筆者が楽しんでいるのなら良いが、少しでも苦痛だと感じたら、
リセットプレイを解禁しても、プレイ日記を中断しても良いのでは?
もちろん続けてくれたら嬉しい。「002」の出番が増えたらなお嬉しいw

108 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:17:46 ID:lVU5d64c0
執筆者です。応援のコメント感謝いたします。
96、97と同じものをあげてしまいました。申し訳ありません。
上の文の4行目の終りは「フロアー全体が玄室として設定されます。」と訂正します。
さらに、99〜101を書き直します。
あれこれ考えている時に、ふとダジャレを思いつきまして、
思いついたダジャレは言っておかないと胸が苦しくなるので書き直しました。
なお、現在、レベル上げ中ですが、行ける所はすべて行って、開かない扉が無数にある状態です。
きっと、ゴーレムが扉を開ける鍵を持っているんだと思います。
結局、ゴーレムを倒さなければならないようです…。

109 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:20:09 ID:lVU5d64c0
「012!聞いて、ねっ、聞いて!はぁ、はぁ、はぁ……」
「どうしたの?落ちついて002!」
「すごいことに気づいたの。隊長たちを助けるのよ!」
「えっ!?どういうこと?落ちついて話して。」
「穴があるの!人が通れる穴が。意志をもたない魔法生物は魔法言語による行動統制の枠外にある出来事には反応しないのよ!」
だめ、私には分からないわ。誰か翻訳できる人を呼ばなくっちゃ…。
急いで003と005を呼ぶ。002が彼らに身振り手振りで説明している。
ともかく現場に行ってみようということになり、6人パーティーを組み、急行した。
道すがら、私も005の解説を聞いた。どうやら、正面の入口以外に、あの部屋には別の入り口があり、
ゴーレムは、正面の入口から入るモノに攻撃するように命令されているのだという。
つまり、002が見つけた穴から入れば、ゴーレムに襲われないというのだ。002は石やネズミで実験したらしい。
蜜蜂が花の蜜を集めるように、魔法生物に与えられる命令は単純なものに限られる。002の説の信憑性は高いという。

110 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:21:20 ID:lVU5d64c0
現場に到着した。002が言うように、隅の壁の地面と接する低い位置に、人がやっと一人通れるくらいの穴があいている。
「この穴はシークレットドアのように隠れていたの。私が壁を叩いているときに、偶然見つけたの。」
「ん? ほら、ここを見て…何か書いてある。<Private Hole>だって。」
「何だ?<私用の穴>ってことかな?」
「誰かが、おそらくはゴーレムを作り、この部屋に配置した者が出入りするための穴なのだろう。」
「なるほど…。よし、僕が入ってみよう。」
「だめ、私が見つけたのよ。私の考えが間違っている可能性もあるわ。私がやらなくっちゃ…」
だめ、だめだわ。ふたりとも死なせるわけにはいかない。
「だめよ。私が入るわ。ふたりは貴重な高レベルの魔法使いと僧侶じゃない。死んじゃうと隊の戦力は大きく下がるわ。」
「あなただってひとりしかいない盗賊じゃない。」
「盗賊だからよ。あなたの説が間違っていても、わたしの忍び足ならゴーレムは気づかないかもしれない。」
「でも…」

111 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:22:35 ID:lVU5d64c0
「大丈夫よ002。私はあなたを信じているわ。だから私が入るの。あなたは無事に済むように、お祈りでもしてなさい。」
私は地面に這いつくばり、穴をくぐった。
穴を抜けると、そこは暗い部屋だった。見あげる先にゴーレムと思しき、巨大な岩がある。
あの丸太のような太い岩は腕だろう。どうやらゴーレムが動き出す気配はない。
私は辺りを探った。何かある…。これは、足かしら…。
ローブを着ている。これは…007だわ…。
なるべく音をたてないように、007の死体をひきずり、穴の外へ運び出す。
はぁ、はぁ、成功ね。
007の死体を目にして、002が笑っていいのか悲しんでいいのか分からないという、ヘンテコな表情をしている。
ふふふ、面白い顔ね。私は再び穴の奥へと戻り、次々に死体を運びだした。
最後に残ったのは008。彼は…どこかしら…。しばらく暗闇の中を探したけれど、008は見つからない。
残るは、あの大岩の辺りね…。お願い、もう少し、じっとしていて…。

112 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:23:37 ID:lVU5d64c0
息を殺し、心を無にして、一歩づつ足を踏み出す。
固い棒のような物に足が触れた。これは…槍ね。008の持っていた槍だわ、きっと。
槍を拾い上げ、左側にゴーレムらしき大岩を見ながら反時計回りに岩の後ろへ回り込む。
いる!008!慎重に近寄り、彼の体を引っ張る。
何か、おかしい…。手ごたえがヘンだわ。そうか、背骨が砕けているのね。
このまま引っ張るわけにはいかないわ。穴の外に戻り、003をつれて行く。
二人がかりで008の体を支え、無事外まで運び出すことができた。
すぐに町に戻り、寺院の僧侶を呼び出す。
002がすごい剣幕で僧侶と交渉している。夜中だろうが関係ないわよ。
寺院側の特別な配慮で、深夜の蘇生の儀式が行われた。
ささやき えいしょう いのり ねんじろ×6 蘇生に成功した×6
ふう、神様に感謝しなきゃ!

113 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:30:51 ID:lVU5d64c0
あの事件から半月、008は無事に回復し、戦線に復帰した。
我々は探索の範囲を広げ、廃院の4階まで踏み込み、探索できるところは調べ尽くした。
さらに、不死街とよばれる、町の廃墟にも遠征した。
不死街の建物は壁が壊れ、歩道は残されているものの、そこを歩く人の姿はどこにもなかった。
しかし、人がいない訳ではなく、老婆が一人、「博士」なる人物の帰りを待っていた。
この「博士」が、あの青年の言う、湖の館の王宮魔術師なのだろうか。
とにもかくにも、まだまだ謎と開かない扉が多すぎて、我々の探索はやや足踏みしている状態である。
この状況を打開するには、やはり、あのゴーレムを倒さなければならない。
ゆえに、我々の戦闘レベルの底上げが急務だ。
それは、百も承知だ。しかし、あのゴーレムに挑むだけの勇気が我々にあるだろうか…。
私は部隊長として、決断をしなければならない。隊員の命は私の決断にかかっているのだ。
その責任を重く感じる。私は…しかし私は、001なのだ。原点はそこにある…。

114 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:32:48 ID:lVU5d64c0
あの事件から半月、008は無事に回復し、戦線に復帰した。
我々は探索の範囲を広げ、廃院の4階まで踏み込み、探索できるところは調べ尽くした。
さらに、不死街とよばれる、町の廃墟にも遠征した。
不死街の建物は壁が壊れ、歩道は残されているものの、そこを歩く人の姿はどこにもなかった。
しかし、人がいない訳ではなく、老婆が一人、「博士」なる人物の帰りを待っていた。
この「博士」が、あの青年の言う、湖の館の王宮魔術師なのだろうか。
とにもかくにも、まだまだ謎と開かない扉が多すぎて、我々の探索はやや足踏みしている状態である。
この状況を打開するには、やはり、あのゴーレムを倒さなければならない。
ゆえに、我々の戦闘レベルの底上げが急務だ。
それは、百も承知だ。しかし、あのゴーレムに挑むだけの勇気が我々にあるだろうか…。
私は部隊長として、決断をしなければならない。隊員の命は私の決断にかかっているのだ。
その責任を重く感じる。私は…しかし私は、001なのだ。原点はそこにある…。

115 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:34:59 ID:lVU5d64c0
(*↑また重複してしまいました。申し訳ありません。)
作戦会議の冒頭、私は今後の方針を皆に説明した。後略目標はゴーレムだ。情報は限られている。
1) 現在判明している有効な行動はカツの呪文と直接攻撃である。
2) 敵の攻撃は前衛の戦士を即死させるだけの破壊力を持つが、後衛への攻撃はないと推測されている。
ゴーレムを倒す作戦は到ってシンプルだ。
1) 前衛を戦士で固め、ゴーレムの一撃を耐えうる体力にまで育成する。
2) 後衛は僧侶2人をカツ、回復役とし、魔法使い1人をポンチ、薬を使った回復役とする。
3) 前衛戦士の2人は魔法生物倍打のホーリーバッシャーを装備し、メインアタッカーとする。(*ゴーレムは魔法生物ですよね…)
4) 前衛戦士の1人は魔法使いからの転職戦士として、ポンチ、薬を使った回復役とする。
長期戦を覚悟し、強力な一撃に耐え、回復し、補助魔法で強化した戦士の直接攻撃で倒す。
カツの足止めが成功すれば、バマツで障壁を作ってもいいだろう。
この作戦には素早さと、大量の回復薬と、固い肉壁と、そして、勇気が必要だ。(*レベルを上げて物理でムニャムニャ…)

116 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 00:36:05 ID:lVU5d64c0
私が話し終わるとすぐに、008が立ち上がり、戦闘メンバーに志願した。
彼は最初に死んだ。あの惨劇を見ることなく、早々に死んだ。
それゆえ、ゴーレムに対する恐怖心よりも、あの戦闘で味わった屈辱を晴らすという意気込み、悔しさが、勝っているのだろう。
私は008の志願を了承した。
続けて009が立ち上がった。そうか…。やってくれるか。
あの戦闘で彼女は、007を守り、最後までパーティーの盾役として戦った。彼女が倒れ、007が最後の一人となったのだった。
ゴーレムとの戦闘経験がある009の志願は頼もしい。もちろん、私は了承した。
あとは前衛の魔法戦士だ。これには003と005の2人が適任だ。2人を戦士に転職させ、体力の伸びを見極めて、
どちらかを作戦に加えればよい。2人はこの命令を受け容れた。
後衛の僧侶の1人は、もちろん私だ。それは譲れない。
残る1人を誰にするか…。002か、010か、014か…。それに、魔法使いをだれにするのか…。
この人選は先延ばしとなったが、素早さが決定的な要素となるだろう。これからの戦闘レベル上げの結果次第だ。

117 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 10:57:10 ID:lVU5d64c0
執筆者です。魔法生物倍打は「ホーリーバッシャー」ではなく、
「スパイクロッド」でした。間違いを訂正します。

118 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 11:58:19 ID:lVU5d64c0
戦闘レベル上げをしていた部隊が帰って来た。
どうした?何かあったのか…。
008が何か叫びながら駆け寄ってくる。
「隊長!見落としがあったんです。」
なん、だと…。
「でっぷりと太った狂人がいましたよね。あれを殺してきました。そしたらあの狂人、鍵を持っていました!」
008はぜいぜいとみだれる呼吸を整えながら、一つの鍵を私に差し出した。
さっそく007に鑑定させた。
鍵は「1F 司祭長の部屋鍵」と判明した。
あの狂人が司祭長だったのか、それとも盗んだ鍵を持っていたのか。
それはどちらでもいい。これで、探索の停滞を打破できる!
(*……見落としていました。かなりはずかしいですね。「冒険あるある」ということで、勘弁して下さい。)

119 :名も無き冒険者:2015/02/13(金) 15:43:30 ID:d8/o2O3s0
この掲示板、最近重いですよね。
みんな二重投稿が多くなっています……。

120 :名も無き冒険者:2015/02/15(日) 00:08:42 ID:hiftuMT+0
司祭長の鍵は1階北東の扉の錠に合った。その先は地下1階へと続いていた。
これまでほとんど進入することができなかった地下1階は、今回の探索で、広大な空間であったことが判明した。
まだ地図は完成していないが、地下へと続く階段や2階へと昇る階段が見つかった。
そこまで確認してから町に戻り、作戦会議を開いた。
ゴーレムの打倒を延期し、新たに開かれた未踏破地の探索を進めることを、私は皆に告げた。
ここで、我々の戦力を確認しておきたい。
001僧LV11HP91力10知18信19生17素18(−1)運12(+1)僧呪LV6まで、ロルトのみ未修得
エルフ AC−1装備 ホーリーバッシャー カイトシールド 胸当て 伝道者の帽子 ハードレザーグローブ 伝道者の下衣 帰還の巻物1
女   M 攻撃回数2 ダメージ2−7(武器のダイス:1d6+1) 炎抵抗 風抵抗 魔抵抗
002僧LV9 HP63力10知14信18生14素13(+4)運11(+1)僧呪LV5まで、バリコ・リトカン・ディ未修得
エルフ AC6 装備 セスタス 伝道者のローブ 伝道者の帽子 伝道者の手袋 伝道者の下衣 妖精の鱗粉9
女   W 攻撃回数2 ダメージ3−3(3d1)

121 :名も無き冒険者:2015/02/15(日) 00:10:25 ID:hiftuMT+0
003魔LV10HP44力11知18信8生12素14(+4)運14(+1)魔呪LV5までall
人間  AC5 装備 ダガー スモールシールド奇術師のローブ 奇術師のフード 奇術師の腕輪 奇術師の下衣
男   M 攻撃回数2 ダメージ1−4(1d4)
004魔LV10HP39力12知17(+1)信14生12素14(+2)運10(+1)魔呪LV5まで、ソコルディのみ未修得
ノーム AC6 装備 錫杖 スモールシールド レザーベスト 奇術者のフード レザーブーツ 消毒薬9
男   M 攻撃回数1 ダメージ1−2(1d2)
005魔LV10HP71力17知18信14生18素15(+1)運9(+1)魔呪LV5までall
ドワーフAC6 装備 魔法使いの杖 奇術師のローブ 奇術者のフード 奇術師の腕輪 レザーブーツ 帰還の巻物1
男   W 攻撃回数1 ダメージ1−6(1d6) 炎抵抗 魔抵抗1%
007司LV7 HP47力9知14信11生10素13運10魔呪LV2まで、ゾピックのみ未修得、僧呪LV1まで、カルキのみ未修得
エルフ AC7 司祭のローブ 司祭の手袋 司祭の下衣
男   M 攻撃回数1 ダメージ2−4(2d2) S 攻撃回数1 ダメージ1−1(1d1)

122 :名も無き冒険者:2015/02/15(日) 00:11:22 ID:hiftuMT+0
008戦LV10HP109力16知16信16生17素17運14
人間  AC0 装備 レイピア 鎧貫き 胸当て レザーヘルム ハードレザーグローブ ハードレザーレギンス 帰還の巻物1 妖精の鱗粉3
男   M 攻撃回数4 ダメージ2−10(2d3) S 攻撃回数3 ダメージ2−6(1d3+1)
009戦LV10HP97力15知12信9生16素13(+5)運14
人間  AC2 装備 シミター ダガー チェインメイル ハードレザーヘルム ハードレザーグローブ バスキン 万能薬8
女   M 攻撃回数 ダメージ1−8(1d8) S 攻撃回数4 ダメージ1−4(1d4)
010僧LV8 HP54力14知10信16生15素9(+2)運12僧呪LV4まで、バリコ未修得
ドワーフAC4 装備 メイス ラージウッドシールド レザーベスト サレット レザーブーツ ハードレザーグローブ
男   M 攻撃回数2 ダメージ1−6(1d6)
011魔LV8 HP30力11知15信14生11素16(+2)運8魔呪LV4まで、マハリト・ロクド未修得
エルフ AC6 装備 スモールシールド レザーベスト サレット レザーブーツ 妖精の鱗粉9
男   M 攻撃回数1 ダメージ2−4(2d2)

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