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#0.5 偶像の偽君主

1 :名も無き冒険者:2015/02/04(水) 12:32:04 ID:zMESljzo0
偶像の偽君主について語るスレ

222 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:47:23 ID:tctSZP4I0
不意のことに私は目を閉じてしまった。
目を開くと、そこにはローブの男ではなく、禍々しい悪魔が立っていた。
聖墳墓下層で戦ったアークデーモンとよく似ているが、どこか違う。
ラツマピックの識別ではネザーデーモンという真名である。
私は腰にさしたバタフライナイフを抜き、両手に持った。
深呼吸をして肩の力を抜く。
だが、高ぶる気持ちを抑えられない。
私は隊員に指示を出すよりも前に、悪魔に向かって走り出していた…。
激しい戦闘の最中、後衛の誰かが倒れた。
悪魔は手にした炎の鞭で我々を攻撃してくる。
自在に変化する鞭の軌道を読むのは難しい。
我々は鞭の攻撃に阻まれ、近づくことすらできない。

223 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:52:17 ID:tctSZP4I0
避けきれぬか…。
ならばその身に受けるまで。
私は重い鎧を脱ぎ棄てた。
一直線に走り、悪魔の懐に飛び込む。炎の鞭が顔をかすめる。
ザクッ、ザクッ!ザクリ、ザクリ。
バタフライナイフを悪魔の胸に深く、数度差し込む。最後に、心臓を貫いた手ごたえがあった。
悪魔は目をかっと見開き、口を開いた。その口から大量の血があふれ、流れ落ちる。
ナイフを胸から引き抜くと、それ以上の血が噴水のように吹きだした。
悪魔は叫び声をあげて絶命し、仰向けに倒れた。悪魔は不気味に光る宝珠を持っていた。
部屋には小部屋が二つあった。一つの部屋には司祭長なる人物が調べていたと思われる「没薬」という薬があった。
なんでも死体の防腐処理に使われるのだそうだ。
もう一つの部屋には隠し扉があった。

224 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:53:23 ID:tctSZP4I0
青い光を放ち現れた隠し扉の先には通路が続き、突き当たりに上へ昇る縄梯子があった。
縄梯子を昇るとそこは小部屋だった。天井裏の隠し部屋ということか。
そこで鍵を見つけた。
これだけの収穫で十分だ。町に戻ろう。
この血を洗い流さねばならんしな。
007の鑑定により、宝珠は「悪魔の宝珠」、鍵は「館の鍵」であると判った。
我々の探索は短時間で済んだため、別働隊の帰還の方が遅かった。
彼らには聖墳墓下層での戦闘とアイテム収集を命じていたのだ。
007が帰還した部隊からアイテムを受け取り鑑定にとりかかる。
戦闘を十分にこなしてきた彼らには、宿舎で休息をとらせた。
私も疲れを癒すため部屋で眠った。
夢を見ることのない、深く長い、一瞬の眠りだった。

225 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:54:49 ID:tctSZP4I0
目を覚ましてベッドから起き上がると、そばに002がいる。
なにやら神妙な顔つきをしている。
なんだ!?何かあったのか?
002は何も言わずに、一振りの剣を私に渡した。
飾りのついた鞘に収められている。
鞘から引き抜くと、鋼の両刃の剣が現れた。
鍛えられた剣だ。一目でそう判る。
002がようやく口を開いた。
「隊長の剣です。エクスカリバーという剣です。」
どういうことだ?
「聖墳墓で見つかったのです。君主のみが装備できる剣です。」
私のバタフライナイフはどうした?

226 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:58:17 ID:tctSZP4I0
「008に装備させます。彼もそれを強く望んでいます。」
だめだ、あのナイフには防御を忘れさせる魔法効果がかかっている。体力の低い008では…
「008はそれも覚悟の上だと申しています。」
勝手な真似を…
「これは隊全体の戦力バランスと戦術を考えてのことです。」
なに!?
「隊長は防御効果と耐性の高い鎧と盾を装備し、後衛の盾となるのです。そして隊の指揮をとってもらいます。」
誰の入れ知恵だ?005か?004か?
「そんなの関係ありません。とにかく隊長のバタフライナイフは没収です。このエクスカリバーを装備して下さい!」
勝手に奪うのか。そんなことが許されるのか?私はあれを気に入っているのだ。
「ダメと言ったらダメなんです。私が許しません。」
なんという女だ。デタラメだ。

227 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 10:59:28 ID:tctSZP4I0
002は一歩も引かないという気迫で私を見ている。
ほんとうに、あのナイフを気にいっていたのだ、私は。
うーむ。どうするかな…。
「隊長は…おかしくなっています。あのナイフを装備してから。」
では、そのナイフを008に持たせると、今度は008がおかしくなるのではないのかな?
「それは…。」
私の代りに008を危険にさらすことが、お前の選択なのか。その選択に間違いはないのか?
「間違っていません。私は決めたんです。008は隊長が守ってください。」
なるほど、よく分からない。要するに決定事項ということか。
私が駄々をこねても仕方あるまい。おそらく、005あたりが仕組んだことなのだろう。
私は002に、彼女の言う通りにすると言った。それを聞くと、002は満面の笑みで部屋を出ていった。
エクスカリバーか…。私には似合わん。(*2d8+6 特殊攻撃?*2倍<獣人不死悪魔2倍> 聖属性)

228 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 11:00:43 ID:tctSZP4I0
002の小さな反乱の後、我々は探索を再び開始した。
聖墳墓で見つけた「聖なる宝珠」と「悪魔の宝珠」を持って、廃院4階の竜の元へ向かった。
隊のメンバーは私と008、005、004、002、014である。
巨竜は2つの宝珠を見て、意味の分からぬことを一方的に話し始めた。
その話が終わると、巨竜が襲いかかってきた。
どういうことだ!?結局戦うのか!
高い天井まで達する巨大な竜は咆哮をあげた。
ビリビリと周囲の大気が震える。
巨竜のオーラが我々を威圧する。
ここで怯んでしまってはダメだ!
私は005、004、002にコルツを唱えさせ、ブレスに備える。
私と014はバマツで物理障壁を張る。

229 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 11:01:38 ID:tctSZP4I0
008はバタフライナイフを手に、巨竜に切りかかる。
戦闘開始。コルツとバマツの障壁が作られる。
008の攻撃は…ダメだ。巨竜の鱗は思ったより硬いようだ。
巨竜が腕を左右に振る。凶悪な爪が005を襲う。
005は一撃で倒れた…。
次ターン。バマツの障壁を張る。
しかし、特攻をかけた008が、やはり一撃で殺された。
なんということだ…。彼らとて油断したわけではないだろうし、決して体力も低くはない。
だが、巨竜の攻撃力は、我々の想像をはるかに越えている。(*005が170ダメ、008が200ダメ。)
008はバタフライナイフの効果で防御力が弱まっていることを差し引いても、途轍もないダメージのようだ。
あっという間に前衛を崩され、私は決断を迫られた。
ロクトフェイトか!?

230 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 11:03:23 ID:tctSZP4I0
だが、この状況では詠唱に集中できない。帰還できたとしても、アイテムや装備品は失われてしまうだろう。
マロール逃げか!?
013の調査により、戦闘中のマロールは不死街の1階に転移することは分かっている。
だが…、もしかしたら…。どうする…!?
迷っている暇はない。
マロールだ!004と002に詠唱を命じ、私も詠唱する。
私のマロールが最も早く発動した。
まばゆい光が我々を包む。
次の瞬間、我々は………
赤いレンガの壁に囲まれた部屋の中にいた。
不死街の建物だ…。ふう…。マロール逃げは成功した。
(*後から考えて、この選択は間違いでした。不死街1階の石の数は不明です。もうしません、絶対に!)

231 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:35:09 ID:tctSZP4I0
005と008を寺院で蘇生した後、緊急作戦会議を召集した。
議題はもちろん、打倒巨竜だ。
前衛は私と009の2人は決定だ。残る1人を誰にするか。
これは戦闘レベルを上げて、体力の最も高い者を選ぶことに決まった。
後衛は僧侶呪文のエキスパートで固める。
戦術はゴーレムの時と同じだ。
一つだけ違うのは、巨竜には、ブレス攻撃のおそれがあることだ。
コルツもかけなければならない。002と004は両系統の呪文をマスターしている。
この2人は外せない。残る1人は014だな。014の素早さは頼りになる。
この方針に沿って、聖墳墓での戦闘を重ね、前衛のレベルアップをはかった。
体力の伸びは003が優れていた。(*ちょうどHPが220になりました。008はHP200だったので迷いました。)
008は必死に志願したが、私は003を選んだ。

232 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:36:08 ID:tctSZP4I0
003にドラゴンスレイヤーを装備させ、同じくドラゴンスレイヤーを装備した009と共にメインアタッカーとする。
前衛は私と009、003。後衛は004、002、014。
マロールで巨竜の元に飛び、再び巨竜に話しかける。巨竜は前と同じように襲いかかってきた!
009を突撃させ、我々はコルツとバマツで障壁を張る。
009の攻撃は効いている。(主武器6回攻撃270ダメ、補武器3回72ダメ、計340ダメ!)
巨竜は腕を振り上げ009を狙うと見せかけ、尻尾で私を強打した。(*144ダメ)
クソッ!フェイントか。深手を負ったようだ。あばら骨が折れているかもしれん…。
次ターン、私は自分にマディをかけ、回復する。バマツとコルツで障壁を張る。
009は果敢に突撃する。
巨竜は次に003を狙った。水平に振られた右腕を003はまともに食らった。
003は吹っ飛び、床に転がった。(*244ダメ)
003はピクリとも動かない。クソッ、どうする!?

233 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:37:04 ID:tctSZP4I0
003ーーー!なんて強さなの…。
こんなに強いなんて…。私たち、戦っていいの?このドラゴンは…違うんじゃないの?
私はこの時、ほんとうに混乱していたわ。
だって、003が、目の前で、一撃で…。
でも、004は落ちついていたわ。
隊長が何も言わないのに、004はカドルトを詠唱し始めたの。
003は004の前にいて、004を守る位置にいたのよ。
003が死んじゃって、004は巨竜の攻撃を受けるかもしれなかったのに。
そんな状況でも、004はカドルトの詠唱を成功させた。003が立ち上がったの!
それからバマツを張り続けたわ。魔法力が尽きるまで。
それでも巨竜の攻撃は、障壁なんかないかのように…
もう、見ていられないわ…。

234 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:38:01 ID:tctSZP4I0
いったい、いつまで続くのだ…。後衛のマディはほとんど切れてしまった。残りは004と014の1回のみだ。
この巨竜、ブレスは吐かないようだ。おそらくな。
だが、どれだけダメージを与えても、まるで動きが変わらない。
我々3人の攻撃はかなりのダメージを与えているはずなのに…。
考えられることは2つだ。
一つは、とてつもない回復力を持っていること。
もう一つは、とてつもない体力を持っていること。
あるいは…両方だ。
すでにマディは切れている。バマツもだ。(*この時点でACは−70以下でした。)
後衛はマツで障壁をはり、ディアルマで回復している。
私と009であれば、ディアルマでも間に合う。
だが、003は…。

235 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:39:00 ID:tctSZP4I0
逃げろッ!003!
クソッ、悪い予感は当たるのか…。003が一撃で殺された。またか…。
004が涼しい顔でカドルトを詠唱する。
カドルトの呪文が発動する。003の身体がピクッと振るえた!
よし、成功した。003が再び立ち上がる。
戦闘中に2度もカドルトを成功させるとは。よくやった004!
私は攻撃の手を休めるわけにはいかない。
巨竜に強力な回復力がある場合、1ターンに与えるダメージ量は重要だ。
前衛3人は攻撃し続けるしかない。
だが、別の、一つの可能性、不安が頭から離れない。
もしかしたら、そもそも、この巨竜と戦うのは間違いだったのか…?
この巨竜は倒せないのではないのか?

236 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:40:25 ID:tctSZP4I0
……このドラゴン、神なんじゃないかしら?
…もう、そんな気がしてきたわ。
死なないじゃない!いくら殴っても。いくら切りつけても!
もちろん私が殴ってるわけじゃないけど、いい加減倒れてもいいでしょ!
なんで死なないのよ!あなた神なの?神だから死なないの?
私、魔法使いなのよ、今。僧侶呪文の魔法力少ないんだから!やること無くなっちゃったわ!
やることないから、さっきからディルトかけてますう。ディルト!
ディルトなら効くでしょ!ディルト!
あッ!あッ………。
003が一発もらって瀕死だわ。
014頼むわよ。最後のマディで回復してあげて。
ふう…。もう自分にカティノかけて眠っちゃおうかしら。

237 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:41:23 ID:tctSZP4I0
それで、目覚めたらドラゴンが死んでるとか。ふふっ。
それがいいわ。そうしましょう。
「002!マツを詠唱だ。ディルトはもういい!」
うわッ!隊長!すいません。すぐにマツを唱えマツ!
………
……

さってと。集中しなくちゃね。
今は死闘の最中なのよ!やること無くなっちゃったけどね。
せめてフィスノイトで魔法障壁を破壊していたらよかったんだけど…。
ズッシーーーーーーーーーーーーーーーーン!
えっ!?なに!?

238 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:42:16 ID:tctSZP4I0
はあ、はあ、はあ…。
やったのか!?
003のドラゴンスレイヤーが巨竜の固い鱗を切り裂いた。
003はその傷口めがけ、左手の鎧貫きを突き立てた。(*最後の一撃は3回攻撃33ダメでした)
巨竜はすでに弱っていた。我々の攻撃で鱗は切り刻まれ、肉はむき出しとなり、大量の血液を失っていた。
003の攻撃で、ついに、巨竜はついによろめいた。
巨竜は何か、言葉のような音を口から発した。それは、しかし我々の知る言語ではなかった。
巨竜はそのまま、ものすごい音を立てて、冷たい石の床に倒れた。
003が雄たけびを上げる。
009が、004が、014が、003を中心に歓喜の輪をつくり、遅れて002が003に飛びつく。
ふふふふふふ…ふははははは…。
勝ったようだな!

239 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:43:35 ID:tctSZP4I0
我々が勝利の歓喜にひたっている間に、巨竜の死体は消えていた。
あとには、指輪が一つ残されていた。
町に帰還し、すぐに指輪を007に鑑定させる。
私は宿舎に帰り、装備を解く。
そうしている間に、007が鑑定の報告に来た。
鉄身の指輪だと?
モグレフの呪文の込められた、鉄身の指輪のことか?
007は私の質問にビクつきながらも、そうとしか言えませんと、ボソリと答えた。
これは何かの間違いだ。
あの死闘を制し、得たものが鉄身の指輪か!
あの巨竜と戦ったのは…あの巨竜を殺したのは…
間違いではないと…信じたい。

240 :名も無き冒険者:2015/02/25(水) 17:44:28 ID:tctSZP4I0
執筆者です。今さらですけど、以下、攻略・ネタばれなので気をつけてください。
巨竜(ゲーム内では名前は「青龍」、姿はル・ケブレスです)について補足します。
指輪の守護者:HP10098−10098(99d1+9999ですね) AC−19 P・M耐性90%
        ヒールなし 呪文なし ブレスなし 状態異常攻撃なし 耐性;睡・毒・麻・石・死・浮・聖・魔 
タイプは竜系なので、ドラスレの3倍ダメージが有効。弱点は不明です。
物理攻撃のダメージは、最大で250程度でしょうか…。これははっきりとしません。
経験値は999999EXPです。AC無視などの魔法効果は全く持ってません。
どうせならP・M耐性99%か100%にして欲しかったです。そして、ブレスを1%の確率で吐くようにするとか。
それに、知能の高い竜なのですから呪文を詠唱できるはず。ティルトやラザリク、バマツを打ち消すパリオスとか、マディとか。
呪文レベル11か12の行を使って、HPが6分の1になるとマディを唱える設定にすれば、絶対に倒せませんよ。ふふふ。
それと、このイベント戦闘は追加イベント(4)の「戦闘2モンスター(アイテム)」だと思われます。
ということは勝利してもフラグは立たないわけで、これは罠イベントだったのでしょうか。

241 :名も無き冒険者:2015/02/26(木) 17:15:35 ID:4VjOySro0
バタフライナイフを両手に持ち、鎧を脱ぎ棄てて敵に向かっていく「001」は、
君主(女王様・司令塔)というより特攻隊長だなw
エースにはなれてもリーダーには向かないタイプだ。
むしろ情報管理と戦闘中の状況把握をしている「004」が司令塔ポジション。
「002」は性格的にパーティーのアイドル(マスコット)というイメージか。

隊長「001」、アイドル「002」、司令塔「004」、肉壁「009」、
この辺りはキャラのイメージが固まってきた。
後は、侍「005」、忍者「008」、出番が増えてきた僧侶「014」、
この辺りが最終戦の候補になるのかな?
個人的にはパーティー内のレギュラー争いを楽しみにプレイ日記を読んでいるw

242 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:17:29 ID:Dnjq5z5c0
ついに、神の如き巨竜をも倒した。
この迷宮で、もはや我々の脅威となるモンスターはいないのではないだろうか。
そろそろ、終わりが近づいているのだな…。
001君主LV32HP425力18知19信22(−4)生22素23(−3)運16AC−7僧・魔呪ALL死亡数7
装備:エクスカリバー(聖属性)・ナイトシールド・フリューテッド(A)・ハードレザーヘルム・ロングレザーミトン・ハードレザーレギンス
M:攻回7・ダメ9−23 炎・氷・風抵抗 呪ダメ緩和炎・氷・風 ブレス緩和 獣・不・悪2倍打
002魔使LV31HP219力16知18(+4)信18生19素18(+3)運14AC5僧・魔呪ALL死亡数5
装備:触媒・ヘルスプリグ(触媒)・レザーベスト・サレット・ロングレザーミトン・レザーブーツ・聖院の護符
氷抵抗 魔抵抗15% 僧抵抗15% 炎ダメージ+1 歩くとMP回復
003戦士LV23HP237力17知17信10(−4)生17素17運17AC−1魔呪ALL死亡数11
装備:ロンギヌス(魔属性)・ダガー・キュイラス・バンディットヘルム・バンディットグローブ・バンディットレギンス
M:攻回6・ダメ1−16 S:攻回4・ダメ1−4 炎・風・魔・聖・毒抵抗 ブレス緩和 魔属性ダメ+10 クリ・魔・僧

243 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:18:33 ID:Dnjq5z5c0
004僧侶LV26HP230力13知19信19生18素20(−1)運16(+1)AC−1僧・魔呪ALL死亡数7
装備:テンプルベル(神品)・カイトシールド・胸当て・奇術者のフード・司祭の手袋・ハードレザーレギンス
炎・風・魔抵抗 歩くとMP回復
005侍 LV23HP246力17知17(+2)信20生20素14(+3)運9(+5)AC1魔呪ALL死亡数13
装備:ムラマサ?・鎧突き*・ダブリット・桃形兜・甲手・ハードレザーレギンス・回復の指輪(ヒーリング+2)
M:攻回7・ダメ1−52 S:攻回5・ダメ2−6 魔・睡・クリ抵抗 AC無視 戦3倍打 盗2倍打 呪文弱炎
008忍者LV22HP195力17知14信10生16素17(+8)運17(+3)AC3死亡数7
装備:バタフライナイフ・バタフライナイフ・クローク・忍頭巾・ロングレザーミトン・ハードレザーレギンス
M:攻回14・ダメ7−59 S:攻回13・ダメ7−59 氷・クリ・ドレ抵抗 敵攻倍増 負奇跡 呪文弱炎 先制されにくい+10%
009戦士LV31HP407力22知22信19生24素21(−6)運21AC−5死亡数2
装備:ドラゴンスレイヤー・鎧突き*・プレートアーマー・ハードレザーヘルム・ハードレザーグローブ・ハードレザーレギンス
M:攻回7・ダメ7−17 S:攻回4・7−10 炎・氷・風・麻・石抵抗 竜幻戦3倍打 盗2倍打 AC無視

244 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:19:31 ID:Dnjq5z5c0
010僧侶LV18HP164力18知15(−2)信19(−1)生19素11(−3)運15(+1)AC−4死亡数2
装備:ホーリーバッシャー・カイトシールド・胸当て・伝道者の帽子・オーバーガード(G)・ハードレザーレギンス
炎・氷・風・魔抵抗
012盗賊LV31HP322力21知13信14(−4)生24素19(+4)運22AC6死亡数10
装備:サイズ・ダガー・レザーアーマー・ハードレザーレギンス
M:攻回5・ダメ5−17 S:攻回3・ダメ5−12
015僧侶LV20HP159力15知10(−2)信18(−2)生18素17(+2)運17(+1)AC1死亡数4
装備:セスタス・ブレストプレート・伝道者の帽子・ロングレザーミトン・ハードレザーレギンス
炎・氷・風抵抗 先制しやすい+4%
もちろん、他の隊員も健在だ。
本部の警備や物資管理、魔法効果や薬品効果の調査を行い、主力部隊のサポートをしている。
そういえば今日は005からの報告書があがってくるはずだが…遅れているな。

245 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:20:41 ID:Dnjq5z5c0
ふう…。もはや、モンスターについて書くことなどなくなってしまった。
われわれは強くなりすぎてしまった。
綿密な戦術がなくとも、ゴリ押すことで勝ててしまう。
ある時期から、我々の戦闘レベルの上昇速度が大きくなった。
それに、強力な武具も数多く発見された。
急速に成長するわが隊の戦力が、迷宮のモンスターの強さを凌駕してしまったのだ。
この迷宮の分析については、この報告書で最後としよう。
さて、この迷宮について、わたしは「混沌」「謎」という二つの断定を下した。
モンスターについては「不憫」と書いた。
モンスターについては今でも同様の感想を抱いているが、そのことについて、あれから考えたことを述べておこう。
別院地下1階に、閉ざされた空間があった。その区画が最近通れるようになり、われわれは探索に向かった。
そこには四方をアーチで囲まれた小部屋が6つあり、その小部屋に白銀色に輝くプレートアーマーが飾られていた。

246 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:21:41 ID:Dnjq5z5c0
鎧は兜や小手など、各部位ごとに分けて飾られていた。ロングソードもある。
わたしはそれを眺めながら、ある伝説を思い出していた。
そう、ダイアモンドの騎士の伝説だ。勇者アラビクが身に纏ったという伝説の武具だ。
その伝説の武具が、何かに命を吹き込まれたように動き出し、われらに襲いかかってきた。
動き出した武具を退治し、元の通り飾り、その広間を後にした。
あの場所は宝物庫だったのだろう。
だが、あれは伝説の武具ではあるまい。
伝説では小手は2つがそれぞれ独立して動き、ティルトウェイトを連撃する。
しかし、あの場所に陳列してあった小手は1つしか動かず、動きも鈍かった。
他の武具もこちらが拍子抜けするような動きであった。
このように、戦いの後の思索を続けている時、「陳列物」、この言葉がわたしに啓示を与えた。
そうなのだ。この迷宮にいるモンスターは「陳列物」なのだ。

247 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:22:39 ID:Dnjq5z5c0
自然の中で飛び回る蝶を針で止めて陳列するように。
野獣の皮をはぎ、角を取り、牙を取り、それらを部屋に飾るように。
この迷宮での、どこかおかしいモンスターたちは、何者かによって、この迷宮に陳列されているのではないか。
「不憫」なるモンスターたちは、野生の力を失い、この迷宮に飾られているのだ。
いたるところにある魔法陣は陳列台なのだよ。
この世界のあらゆる場所から集められてきたモンスターたち。
やつらは…伝説や記憶の中の存在とは似て非なるもの…。
この迷宮は偽物の殿堂、いや聖堂なのか。
とすれば、この迷宮のどこかに、偽物たちの君主もいるのだろうか。
この迷宮を支配する存在が。
ふむ。まるで証拠のない思索だ。妄想に過ぎん。
まいったわい。まるで書くことがない。001には…謝るしかないな。

248 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:37:00 ID:Dnjq5z5c0
(*以下はエンディングに関わるネタばれ含みます。ご注意ください。
ただし、内容はシナリオを元にしたフィクションであり、勝手な解釈を施しています。
このシナリオには、物語の空白がたくさんあります。それはプレイヤーに自由な空想を許すためだと、私は理解しています。)

巨竜との戦いの傷を癒し、我々は探索を再開することにした。まず、廃院1階の女神の像のある部屋へと飛んだ。
金色に輝く女神の左手には宝珠が載せられている。君たちは空いている右手に悪魔の宝珠を載せた。
それから、女神の左手の宝珠に触れてみる。軽く揺り動かすと、コトコトと揺れる。
以前は決して女神の掌から動かすことができなかった。
私は宝珠を右手でそっと包み、ゆっくり引き上げる。宝珠は女神の手から離れた。
「冒険者のみなさん。」
急に、背後から声がした。
私はビックリして、手にした宝珠を落としそうになった。

249 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:38:13 ID:Dnjq5z5c0
あの不思議な青年だ。
青年はいつものように暗い表情をしている。
002が青年に声をかける。
私が話しかけると、彼は訳の分からないことをつぶやき、すぐに押し黙ってしまう。
交渉事は彼女に任せた方がいい。
「ごきげんいかが?」
「やあ、みなさん。探索は進んでいますか?」
「ええ、あなたが教えてくださったシュートで聖墳墓下層まで行きました。」
「ええっ!あそこに行って、生きて帰って来たのですか!?」
「もちろんよ。私たちが死んでいるように見えます?うふふ。」
「いや、驚きました…。それで!?」
「もう、たいへんだったんだから。でもね、色々見つけたわよ。」

250 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:39:23 ID:Dnjq5z5c0
「ほう。」
「そして、今、この女神の宝珠を手に入れたところなの。」
「!!!」
私の持つ宝珠を見て、青年の表情がさっと変わった。
「そ、それをよく見せてください!」
青年が震える足取りで私に近づいてくる。
「どうしたの?大丈夫?」
「かまうな!黙って!」
青年が大きな声を出す。002はビクリと肩をすくめる。私は剣の柄に手をかけた。
「待って、隊長!」
「いや、申し訳ない。余りに驚いてしまって…。」
青年は落ち着きを取り戻したようで、いつもの口調に戻った。

251 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:40:53 ID:Dnjq5z5c0
「その宝珠があなたの探していたものなの?」
「ええ、実は…そうなんです。この女神の宝珠は、浄罪の力がある聖遺物なのです。」
「罪?あなたは罪人なの?」
「ええ…。それも、大それた罪人なのです。」
「まあ!でも、そんな風には見えないわ。」
「私の魂はあらゆる罪で汚れているのです。」
「そう…。でも、悪い人には見えないわ。」
「ありがとう。そう言ってくれたのは、あなたで2人目です。」
「あら?1人目は?恋人さんですか?うふふふ。」
青年の表情が曇る。002め、余計なことに触れたようだぞ。
「その宝珠を譲ってくれませんか?代りにこれを差し上げます」
下を向いていた青年が急に顔を上げ、ポケットから何かを取出し、002の目の前に突き出す。

252 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:41:57 ID:Dnjq5z5c0
「ええ、いいわよ。」
なんだって!?勝手に決めるな。これは…。
「ありがとうございます。」
002は青年の手から何かを受け取った。
青年は私を見ている。なんてことだ。この宝珠は貴重なものではないのか?
これを手にするために我々は…。
「隊長、彼にその宝珠を。」
いまいましい女だ。
「ありがとうございます。これで彼女を…」
青年は私から宝珠を受け取ると、いつものようにぶつぶつと独り言を始めた。
「このきれいな宝石はなに?」
002の問いかけに、青年は002が手にした物の由来を語った。

253 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:42:57 ID:Dnjq5z5c0
青年によると、この宝石は、かつて神殿の巫女として犠牲になった乙女の魂が封じられているのだという。
聖遺物の1つだと青年はつけ加えた。
そもそも聖遺物とは何だ?
これは何の役に立つのだ?
私はそう問いかけたが、私の問いを無視して、青年は我々の間をすり抜け、歩き去った。
無礼な奴め。
もういい、他を探索しよう。そう言って、我々もその場を後にした。
我々が向かったのは、同じ廃院1階にある資材置き場だ。
ここに酔っ払いの男がいたはずだ。
ガチャリと扉を開け、部屋の中に入る。
居るな。相変わらず酔っ払っている。
我々の姿を認めると、男はへらへら笑いながら話しかけてきた。

254 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:44:02 ID:Dnjq5z5c0
だが、002の持っている護符を目にすると、急に男の顔つきが変わった。
そしてはっきりとした口調で話し始めるではないか。
酔っていたのは演技だったのか?
「その護符を譲ってください。代わりにこの書物を差し上げます。」
「ええ、いいわよ。」
また勝手な真似を。お前は…
「ありがとう。その書物は「神聖言語」で書かれた古代の書物です。」
「まあ、ステキ。」
002に護符を持たせていたのが悪かった。
002が書物を受け取ると、扉が開き、別の男が入って来た。
「坊ちゃま。ついに手に入れたのですね!」
「ああ、そうだ。これで…」

255 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:45:05 ID:Dnjq5z5c0
坊ちゃま?あの酔っ払い、貴族なのか?
男たちは浮かれた足取りで部屋を出て行った。
いったい何が起きているのやら。
とりあえず町に戻ることにしよう。
2人の男から手に入れたアイテムの鑑定結果が出た。
青年からもらった物は「湖の乙女の魂」、男からもらった書物は「ロガエスの書」であった。
作戦会議を招集し、これらアイテムの検討を行った。
神聖言語で書かれているという書物の内容はまるで読解できなかった。
ゴーレムを倒した部屋で見つかった創造の書もある。
この2冊の書物を持って、不死街へと向かうことに決まった。
あそこには「博士」なる人物が住んでいるらしい。話が聞けるかもしれない。
それに、湖もある。女の亡霊が書物がどうとかいっていた憶えもある。

256 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:46:02 ID:Dnjq5z5c0
もし、未知の場所への扉が開けば、強敵の出現も予想される。
私は002、003、004、005、009を連れて不死街へ向かった。
不死街の中央にある大きな建物に入る。
この建物の北側に開かない扉があるのだ。
建物内の祭壇に向かい、創造の書を祭壇に置く。
すると、祭壇が光り、本がフッと消失した。転移したのか?
その後、歯車の回る音がして、祭壇の仕掛けが動く。
隠された引き出しが見つかった。そこに1つの鍵がしまわれていた。
その鍵で北の扉にかけられた錠を外す。
その先にまた鍵のかかった扉がある。
再び引き返し、今度は博士の元に向かう。彼が居てくれればいいのだが…。
あいにく博士は不在だった。

257 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:47:03 ID:Dnjq5z5c0
しかし、いつもの老婆ではなく、男がいる。
誰でもいい。何か手掛かりをくれ!
博士の助手と名乗る小柄な男は
我々の持つロガエスの書に興味を示した。
しかし、彼にはそれを読むことはできないようだ。
だが、助手の男は何かに気づいたらしく、我々を部屋の奥へ呼びこんだ。
奥の部屋には白い花崗岩で作られた台座があった。
その台の上に本を置くようにと男は言う。
言われるまま、私は本を置いた。
本を置くとすぐに、台が光を発したかと思うと、一瞬で本が消失した。
またか…。それから…ゴゴゴゴゴ…という音を立てて台座が回り始めた。
回りながら、しだいに台座は高くなっていく。

258 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:47:58 ID:Dnjq5z5c0
台座の足元を見ると空洞があり、そこに、何かあるようだ。
かがんで見てみると、鍵だった。
私はその鍵を手にして、急いで部屋を出た。
駆け足で北へ向かう。
北側の扉は開いた。
いよいよか…。
扉の先は周りを湖の水に囲まれた細い通路だった。
通路を進んで行くと、青い甲冑を着た男がいる。
赤く光る眼は、彼が正気を失った者であることを教えてくれている。
敵か、邪魔をするな!
青い甲冑の男はダークロード。しかし、もはや我らの敵ではない。
ダークロードを退け、先へ進む。

259 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:48:53 ID:Dnjq5z5c0
扉が見える。だが、その扉の前に、巨大な悪魔がいる。
アークデビルだ…。こんな上級の悪魔まで召喚されているのか。
もう一度言おう。しかし、もはや我らの敵ではない。
アークでビルを退け、先へ進む。
扉を開け、さらにぐるりと時計回りに通路を進む。
と、そこに、先ほどのアークデビルよりも、さらに巨大な、禍々しい大きな角を生やした悪魔が待ち構えていた。
4本の腕でメイスと盾と、両刃の大剣を装備している。
デーモンロードか…。悪魔どもの君主か。
何度でも言おう。しかし、もはや我らの敵ではないのだ!
デーモンロードを私のエクスカリバーが切り裂く。
ふふ。この剣もなかなか良いではないか。
デーモンロードを退け、アーチをくぐり、部屋の中へ入る。

260 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:49:49 ID:Dnjq5z5c0
アーチには鉄格子がはめられていたようだ。
とすると、ここは牢獄だったのか?
暗い部屋の中を見回すと、奥に人影がある。
近づいてみると、白い衣をはおった若い女性が、椅子に座っている。
…見覚えがある。
そうだ、別院に入ったとき、転移の瞬間に見えた女性だ。
彼女は生身の女だったのか。でも、彼女がどうしてここに?
「貴女には本当に感謝しています。この大陸を祝福しましょう。」
そう言うと、彼女は祈りの言葉を唱え始めた。
祈りが終わると、女は椅子からゆっくりと立ち上がり、私を見つめた。
「貴女に神の加護と祝福があらんことを。」
私は神などに…

261 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:58:55 ID:Dnjq5z5c0
「有難う。またいつかお会いしましょう。」
なぜ、礼を言われねばならんのだ。私がいったい何を…
私の言葉も終わらないうちに、女は奥の部屋へと姿を消し、代りに男が現れた。
あの青年だ…。
「これで何もかも終りましたね。」
何が終わったのだ?
「全て君のおかげです。私も、ようやく帰ることができる。」
穏やかな笑みをうかべ、青年は私に一本の小枝を渡した。黄金に光る木の枝だ。
そして青年は我々にくるりと背を向け、奥の部屋にいる白い衣の女の元へ駆けよって行く。
彼の後を追い、奥の部屋へと入る。
二人は寄り添い、抱擁を交わしている。
青年は見違えるような姿をしている。あれが彼本来の姿なのか…。

262 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 00:59:55 ID:Dnjq5z5c0
すると間もなく、ラッパの音が響き渡り、天使が降臨してくる。
天使が手を振ると、空間に大きな門が現れ、扉が開かれる。
うぅッ!開け放たれた扉からまばゆい光があふれだす。
私はあまりの光の強さに目を閉じた。薄く眼を開き、二人を探す。
二人は手を取り合い、歩きだし、扉の奥へと消えていった…。
その間、我々は身動きできず、ただ、眺めていることしかできなかった。
門が天使たちと共に消え去った後、私はしばし呆然と立ち尽くしていた。
何だったのだ?結局…。私は何かを成し遂げたのか?
何が起こったのか。その答えを、共にあの光景を見ていた隊員に求めた。
誰も何も分からず、首を振るだけだ…。
ただ一人、002だけが、なぜか泣いている。
なぜ、泣いているんだ?

263 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 01:01:41 ID:Dnjq5z5c0
「分からないのですか隊長!」
「あの青年は解放されたのです。彼の運命から。」
「青年は私たち人間の罪をすべて背負い、この古き聖堂で贖罪を続けていたのです。」
「彼は元は天国の住人だったの。神に愛された天使だったの。でも、彼は罪を犯したの。」
「神は、しかし愛するがゆえに、彼に贖罪のための試練をお与えになったのよ。」
「この世界のすべての人の罪を背負い、番人として、この聖堂で自身の罪と人間の罪との贖罪を果たすこと。」
「それは途方もなく長い時間だったのでしょう。その宿命から彼を解き放ったのです、私たちが!」
「彼はその宿命を受け入れていたの。でもね、一つだけ、心残りがあったの。」
「彼女よ。二人は天国にいたころ、深く愛しあっていたのね。」
「ところが、彼がその宿命を受け入れた日から、二人の身は引き裂かれてしまった。」
「でもね、心だけは、心だけは、今日、この日まで、ちゃんとつながっていたんです。」
「ああ、なんてロマンチックなの…。プラトニック・ラブ…」

264 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 01:02:39 ID:Dnjq5z5c0
002は泣きながらうっとりしている。器用な女だ。
「この部屋に入る前に倒したデーモンロード。あれは彼の化身だったのよ。」
「この聖堂のモンスターは抜け殻なの。輝きと霊気と異能の力をほとんど失った、死にかけの抜け殻よ。」
「この世界は一度滅びなければならないの。死ななければならないのよ。そうしなければ、蘇生もまたあり得ないわ。」
「彼は、この死にかけの世界の番人として、この世界の死にかけのモンスターたちを、この聖堂に封じていたの。」
「もちろん、死にかけといったって、本当に死にかけているわけじゃないのよ。」
「それは例えなの。繰り返し召喚され、繰り返し戦わされ、その存在のアウラがすり減っているということなの。」
「この聖堂に封じられたモンスターは、神話や伝説や物語の存在とは似て非なる、原初の輝きを失った偶像に過ぎないの。」
「私たちはその死にかけの抜け殻を殺し続けたの。殺すことで、その魂を解放していたのよ。」
「……その金枝は、この聖堂の番人の証に違いありませんわ。」
「それを受け取ったということは…隊長が人間の罪を、この世界の輝きをすり減らした、すべての罪を背負うのです。」
「そして、この聖堂で永久に…」

265 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 01:05:04 ID:Dnjq5z5c0
冗談じゃない。何を言っているんだ002は…。狂ったのか?
私はすぐにマロールを唱え、町に飛んだ。007に鑑定させると、手に入れたのは「金枝」であった。
私はそれを持って城に報告に行った。王は珍しい宝物を喜んだようだった。
代りに、この国の称号と「王家の紋章」を下賜された。
早速、紋章を商店に持ちこむと10GPで買いたたかれた。この国では、名誉など何の飯のタネにもならんのだろう。
私は一刻も早く本隊に戻らねばならない。私はすぐに隊をまとめ、この国を後にした。
囚われの番人など、御免だ!

執筆者です。これで終わりとします。序盤の攻略だけを目的に始めたのですが、エンディングまでたどり着きました。
終盤はレベルが上がり過ぎて、エンターキーをパチパチ押してるだけで戦闘が終わってしまい、見せ場が作れませんでした。
Wizの世界では、祈る気持ちを忘れないことも大切ですが、パロディの精神を忘れないこともまた大切だろうと思います。
コメントいただいた方に感謝します。このシナリオが「完成」へ移行することを心から祈っています。

266 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 02:23:20 ID:ZcH5heHg0
お疲れ様。自分もシナリオのストーリーや、
自作キャラを想像しながらプレイする人間だから、
ストーリー仕立てのプレイ日記は凄く面白かったよw
ありがとう!!

267 :名も無き冒険者:2015/02/27(金) 09:55:57 ID:RK8vLgTc0
お疲れ様でした!
貴方様のリプレイの更新が毎日の楽しみでした
終わってしまうのは残念極まりないですが、またの機会を楽しみにお待ちしております
ありがとうございました

268 :名も無き冒険者:2015/03/08(日) 20:49:50 ID:pxKd1mDo0
今更ながら、エンディングで貰った紋章を廃墟の館の祭壇へ持っていき、
「祭壇に王家の紋章……」と言ってた女性のところへ行くとイベントあるよ
戦闘や新ダンジョン等はなく、ちょっとした後日談という感じで

269 :名も無き冒険者:2016/04/02(土) 21:33:17 ID:kFi/EH7o0
このシナリオ、もう公開してないのかな?
今見てみたら公式に無かった

270 :名も無き冒険者:2017/01/04(水) 12:29:04 ID:E3wXMgjo0
年明けから開発中にまた公開はじまったみたいですね

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